八角形の悪魔かそれとも?食品警告表示を開始

以前、当ブログでご紹介した八角形の食品警告表示。100gあたりの塩分、糖分、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸が基準値以上である加工食品にその警告を義務付けるものだ。今日(6月17日)がその発効日とあって、さっそくスーパーへ偵察に行ってきた。

驚いたのは、思った以上に黒いシールが目に飛び込んでくること。数が多いのではなく、インパクトが強いのだ。対応が間に合わなかったのだろうか、明らかに対象商品であるにもかかわらず表示のない商品もあった。このなんもいえぬスロースタートなところがペルーらしさではあるが、真面目に対応しているメーカーが気の毒で仕方ない。

そもそも菓子類のほとんどは糖分が多めだし、ソース類は塩分が多めと相場が決まっている。オーガニックであってもジャムは当然砂糖多めで、「身体に良い」とされるビーントゥバーチョコレートも砂糖&飽和脂肪酸が多め。インスタントスープやラーメンに至っては調理した状態で完璧な味になるよう調味料を濃縮しているのだから、どうあがいても塩分や脂質は高めになる。八角形の下にある「過度の摂取を避けること」は、「適度であれば問題なし」という意味、消費者が適量を心掛ければいいだけ・・・のはずだ。

とはいえ「摂取を避けること」なんて書いてあったら、やっぱり躊躇せざるを得ない。あぁ、アルゼンチンのハバナ (トップ写真のお菓子) よ。残念ながら、私はさよならかな。

食品警告表示の賛否はさておき、消費者が自分や家族の健康について考えるきっかけになれば万々歳。毎日のように飲む炭酸飲料にはAlto en Azucar、夜食に頬張るポテトチップスにはAlto en SodioやAlto en Grasas Saturadasのマークが付いていることをペルー人は知るべきである。メーカーには八角形の黒い悪魔かもしれないけれど、私はこの表示を歓迎する。