あの悲劇を忘れぬために 全国一斉避難訓練

49年前の今日、アンカシュ州ユンガイでM7.9の地震が発生。その10分後、アンデスの屋根であるワスカラン山頂の氷河が、麓のユンガイ村へと一気に流れ込みました。長さ約1500m、幅約800mという氷河の塊が、泥と岩を含む3000万トンの塊となって村を押しつぶしたのです。わずか数分でユンガイ村はペルーの地図からその姿を消しました。

ガイドの話を聞きながら眺めたCampo Santo de Yungay(ユンガイの聖地)はそんな大災害があったとは思えないほど穏やかで、それが返って物悲しくあったのをよく覚えています。7万人もの命を一瞬にして奪った大地震。こんなことが2度と起こりませんように・・・

その悲劇を忘れないようにと、毎年5月31日には全国一斉避難訓練が行われています。ただ官公庁やオフィス街、学校などが対象なので、個人は自分で考えなければなりません。とりあえず防災バッグの点検から始めましょう。懐中電灯やラジオ、トイレットペーパー、薬類など、推奨される基本グッズはペルーも日本も同じ。チョコレートやキャラメル、ビスケットはあるとして、非常食の種類が少ないペルーではツナ缶に頼るしかないですね。うっ、飽きそう・・・

難しいのは水かなぁ。日本には10年以上保存できる保存水が売られていますが、ペルーにそんなものはありません。一般的な飲料水(agua de mesa)の賞味期限は2~3か月ほど。日常的に水を購入しているお宅はいいけれど、沸かし水だけで生活している家庭がごまんとあるペルーで、とっさに持ち出せる水がないなんてこともあるでしょう。(そもそもアンデスの氷河にその水源を頼っているペルーでは、その水資源自体があと40年ほどしか持たないなんて話もあり。どうすりゃいんだ!)

携帯の電源なども確保したいアイテムの1つ。それとは別に、家族や知人友人の連絡先はプリントアウトしておいたほうがいいですよ。という私もこれから作成しまーす(笑)。何事も遅すぎるということはありません。思い立ったら吉日です。

■ペルー中央警察:105、交通警察:110、パトロール:105、消防署:116、SAMU(緊急医療システム)モバイルケア:106、赤十字:01-266-0481
■在ペルー日本国大使館:01-219-9500(代表)