鏑木玲子とアルパカニット 津田塾祭バザーのお知らせ

リマ郊外の貧困地区カラバイヨで貧しい女性たちに手芸を教え、その作品を販売することで女性たちの生活向上を支援している鏑木玲子さん。以前日本のテレビ番組にも取り上げられた、奉仕精神の権化のような女性だ。

これまでいくつかの媒体に執筆してきたが、ここで改めて彼女の経歴をご紹介しよう。1945年生まれの鏑木玲子さんは、今年78歳。韓国のカトリック系ハンセン病施設で通訳や英文代筆のボランティアをしていた時に、感染症研究をしていた韓国人医師イ・ジョンウク氏と出会い結婚、一子をもうけた。ご主人がWHO(世界保健機関)に就職した関係で、WHO本部のあるスイス・ジュネーブに移住、夫を支える日々だった。

ひとり息子の独立を機に、再びボランティア活動に従事したいと願った玲子さんは、ご主人の勧めでペルーの女性たちに手仕事を教えることになった。2002年に来秘し、リマ市カラバイヨ区にムヘレス・ウニダスというグループを設立。以来、21年の長きにわたって貧しい女性たちを支えている。

これまでは韓国やスイス、そして日本の支援団体にムヘレス・ウニダスの作品(ニット類を始めとする手芸品)を販売、その売上げが女性たちの生活源となっていた。が、パンデミック以降、韓国とスイスからの支援が打ち切られてしまったという。現在は日本の家族や友人知人の協力によりなんとか活動を続けているそうだが、あまりに心許ない。そんな中、協力団体のひとつである津田塾大が、10月の文化祭でムヘレス・ウニダスの作品を販売するとのことで、今回のブログと相成ったわけだ。

ムヘレス・ウニダスの作品はすべてペルー産アルパカ毛100%で、手編みの技術はもとより仕上げも丁寧と評判だ。アルパカニットに興味のある方、グループの活動を支援してあげようと思って下さった方は、ぜひ足を運んでください。よろしくお願いします。

第64回津田塾祭

開催日時:2023年10月21日(土)、22日(日)/10:00~17:00(09:45開場)
場所:津田塾大学 小平キャンパス/東京都小平市津田町2-1-1
公式サイト:www.tsudafes.net

また西武新宿線・花小金井駅北口すぐのミモザ美容院でも、ムヘレス・ウニダスの作品を展示販売している。マフラーやレッグウォーマーなど小物が中心だが、オーダーがあれば取り次ぎも可能。花小金井駅前で62年という続く老舗美容院が応援してくれているというのは、心強いことだ。

私が初めて玲子さんとお会いしてから、もう10年が経つ。目の病を患ったり、年とともに体力が落ちたりされてはいるが、今もなお女性たちに向けるまなざしは温かく、この世知辛い世の中にこれほど心優しい人がいるのかと感動すら覚える。

ただここ数年は女性たちの生活だけでなく、その子供の進学についても支援を求められており、この先が心配で仕方がない。女性たちも頑張ってはいるが、そのレベルは日本人が思うものとは大きく異なる。頼ることに慣れてしまった人たちの意識が変わることはなく、いつまでも玲子さんにすがろうとする。

「私ももう年ですしね、年金を切り崩すばかりで困ったもんです」と苦笑いしつつ、手を差し伸べることをやめようとしない玲子さん。私にできることは彼女の現状をブログで伝えたり、不用品を届けたりすることくらいだ。リマ在住の方でアルパカニットやアクセサリーをオーダーしてみたいという方がいたら、ぜひ玲子さんにご連絡を。衣類などの不用品も随時募集中です。もちろん日本からの支援も大歓迎。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

鏑木玲子さんの連絡先

Mail:reikokablee★yahoo.com
★をアットマークに変更してください。
WhatsApp:99961●14●
●を数字のさんに置き換えてください。
※メールでのお問い合わせは日本語可。ただし返事は英文またはローマ字による日本語になります。