スルコ区新区長 就任1か月で多くの成果

リマ市サンティアゴ・デ・スルコ区のカルロス・ブルース新区長は、就任後1か月で目標を上回る数々の成果を上げている。

治安対策では現在、従来を上回る1200人以上のセレナスゴ(区の警備員)が区内の要所をパトロールしていると報告。スルコ区はその面積の広さにも関わらず、近隣の他区に比べセレナスゴや警察官の数が少なく、治安サービスの見直しに着手したと区長は説明している。

「就任当初、セレナスゴの数はミラフローレス区と同等の900人でした。しかし、スルコ区はミラフローレス区に比べ5倍の面積があります。現在スルコ区のセレナスゴは1200人に増え、今後数か月間でさらに1600人まで増員する予定です」

ブルース区長は就任以来、セレナスゴ用警備車両のレンタル契約に関し、見直しの必要があると訴えていた。これについては、納入業者のメンフィス・マキナリアス社との交渉を通じて1日当たりの契約単価を下げ、466万ソレス(約1億5874万円)の予算節約に成功している。

また、国家警察(PNP)との協議により同区担当の警察官を増員、犯罪捜査時にはセレナスゴに約100人の警察官が同行する合同パトロール体制を確立した。「必要な入札手続きを経て、年内にはAI搭載監視カメラを街頭に800台設置し、より効果的な監視体制を構築します」と区長は述べている。

公共スペースの整備

区長はまた、区の主要なエリアにおける公共インフラや緑地、設備などの修繕と改良にも着手すると提言。「噴水や公園、庭園といったかつてのスルコの魅力を取り戻すため、草花を植え緑を回復させているところです」と話す。

これに関連し、区の公共スペースである「友情公園」が、商品販売フェアなどに乱用されひどい状態になっていたと区長は指摘。同公園では現在改修工事が進められており、今月中には終了する予定としている。

さらに、区のスポーツ振興にあたり、現存する約30か所のスポーツ施設に対し、ポリウレタン舗装や人工芝を導入するとともに、グラウンドや外周フェンス、照明設備を整備するプロクラムも展開されている。

この他にも、ベラスコ・アステテやプリマベーラ、ベナビーデス、パセオ・ラ・カステジャーナといった区内主要大通りの再舗装事業にも着手したという。

建築制限

ブルース区長はまた、区内の住宅専用地区における無秩序な開発を抑制するため、従来認められていた高さ制限の緩和に関する条令を廃止した。「人口密度の増加には、相応の投資が必要となります。交通機関や上下水道、電力供給などのインフラが伴わなければ、高密度化は不可能です」

(※トップ写真はブルース区長就任後に建築許可が取り消された物件の公告)

保険医療政策

医療サービス分野では、住民が1回につき25ソレス(約852円)で様々な専門的治療が受けられる「スルコ健康プログラム」サービスを開始した。区外の住民は40ソレスで、診療時間は月~土曜の午前7時から午後7時まで。場所はスルコ・プエブロ(グラウ通り309)、ビジャ・アレグレ(グアルディア・シビル・スール通り406)、ラ・ボリチェラ(ロマ・デ・ラス・アマリージャス117)の3か所になる。区長はこれ以外にも、今後2か月以内にスルコ区立クリニックの建設を開始すると発表した。

(ソース: Andina 12/02/23)