シャーマンに学ぶアマゾンの蒸留酒ブランド Curandera Amazónica

国家競争・知的所有権保護庁(INDECOPI)は、ロレト州の起業家ペドロ・モントーヤとディアナ・ディエスの手による、ペルーアマゾンのフルーツや樹皮をベースにした高級スピリッツブランド「Curandera Amazónica(アマゾンの女祈祷師)」を、商標登録制度の一例として紹介している。

ビジネスを通じて知り合ったペドロとディアナは、イキトスのジャングルでアヤワスカのセッションを受けていたときに愛が芽生えた。彼らは今、前述の事業に二人で取り組み、自社ブラントの飲料を通じて、原材料の薬効成分や女性シャーマンたちの慣習、先住民集落に先祖代々伝わる知識をアピールしようと努めている。

「イキトスを訪れる観光客が、商標登録を始め正規の手続きを経ていない商品に対し警戒心を抱くのを見て、このブランドを立ち上げることにしました」と話すペドロは、ロレト州に住む両親の下、幼少期をジャングルで過ごしていたという。

彼らの目玉商品は、チュチュワシ(Monteverdia laevis)の樹皮や、熟したウイート(Genipa americana)の実を使ったプレミアム蒸留酒。ペドロは「ペルーアマゾンを代表する商品として、ペルーを始め全世界に向け展開していきたい」と語っている。

ペドロ同様、アマゾン出身の家族を持つディアナ・ディエスもまた、商品のボトルに視覚障害者用の点字表記を配し、ウェブサイトにはシピボ・コニボやアシャニンカの言語に翻訳されたレシピを掲載するなど、自社ブランドによる社会包摂への取り組みを強調している。さらには、ジャングルで活躍する女性シャーマンたちの知識を集め、現地コミュニティから原材料を直接購入することで、女性が参画するこの事業に持続性を付加しよう試みている。

「ブランド構築に費やした労力を無駄にしないよう、(INDECOPIにこのブランドを)登録すると決めました。自社ブランドを立ち上げたい方には、情熱をもって楽しく取り組むことをおすすめします」とディアナは話す。

「商標登録で君の夢を守ろう」と銘打ったキャンペーンの枠組みにおいて、INDECOPIは次のように強調している。「ビジネス上価値のある資産を保護し、第三者の商売に利用されることを防ぐため、企業家や経営者による商標登録を奨励しています」

商標登録の手順

INDECOPIによると、次に述べる3つの簡単なステップで、自宅や会社にいながら商標の登録手続きを行うことができるという。

  1. 商品および/または役務の定義と分類を行う
  2. 商標登録の可否を確認する
  3. オンラインで出願を行う

商標登録にあたっては、デジタルガイド「自己ブランドの登録について学ぶ」を参照するか、registratumarca@indecopi.gob.pe 宛にメールでの問い合わせが可能としている。登録手数料は商標ひとつにつき534.99ソレスで有効期間は10年、更新手数料は対面手続きが240ソレス、オンラインで行う場合は216ソレス。

(VIDEO: Curandera Amazónica – ペルーと世界のご家庭にアマゾンの飲み物をお届けする信頼のブランド / INDECOPI)

(ソース: Andina 25/10/22)