パンデミックで女性のワイン消費増加

ワインは世界で最も消費されている酒類のひとつで、ペルーもその例外ではありません。新型コロナのパンデミック発生以来ワインの消費量は増加していますが、なかでも女性の購入者が増えているといいます。

男女間のワイン消費傾向における興味深い特徴として、このお酒を飲む場所と時間の違いが挙げられます。女性が家庭の食卓でワインを供す機会が多い一方、男性はもっぱら特別の機会に飲んでいるようです。

年齢層別では男女ともに45歳以上が65%と最も多く、以降は年齢が増すごとに消費量が増え、55歳をピークにその後は減少しています。

また、女性はワインのブランドや受賞歴、ボトルの価格、その日の料理とのマリアージュ、ティスティングなどをより重視しています。男性がランクの高いワインを選びがちなのに比べ、女性はもっと細かな選択をしているのです。

市場の動向

ラ・ボデガの著名なソムリエ、ホセ・ブラカモンテは「パンデミック下でワイン市場がレベルアップし、今日では何種類かのスペイン産ワインがペルーで成功裏に販売されています」と話す。

「ヨーロッパのワインをより詳しく知りたいというお客様もいらっしゃいます。ムルシア(スペインの一地方)のイエクラのような特別な産地の往年の赤ワインがトレンドになりつつあり、ガルナッチャ・ティントレラ15%、シラー25%、モナストレル60%といったクラシックなブレンドが人気で、ペルー料理とのマリアージュも抜群です」

「ペルーにおける今日のワイン消費動向は、民主化のプロセスを経てきたものです。1990年代から21世紀初頭にかけ、ワインはもっぱら富裕層世帯(A/B層・ペルー全人口の約9%)で飲まれていましたが、今ではC層(ペルー全人口の約30%を占める中間層)にも一定の需要があります」

「消費者層の変化に伴い、この国におけるワインの需要にもその量や種類に変化が生じました。ほんの15年前まで、ペルーで消費されるワインの大半は質が低く、ほとんどが国産の甘い味のものでしたが、ここ数年は主にアルゼンチンやチリ、スペインなどからの高付加価値かつ中・高価格帯の輸入品が増えつつあります」

「今のところ、輸入品の多くは中間層から富裕層を対象としています。ワインの需要が高まるにつれその販路も拡大し、在庫や銘柄、価格の面で以前よりも商品が入手しやすくなりました」

ワインの保管について

ワインの保存にあたっては、ワインセラーの使用が基本とブラカモンテは説明しています。「ワインセラーはとっておきの日のためにワインを保管する特別な場所。保管場所はワインの個性や味、香りにかなり影響します」

「ワインセラーは、ワインを日の光や物音、振動から保護し適度な湿度を維持することで、最良のコンディションに保つことができます」

ソムリエからのアドバイス

  • 購入の際には、そのワインが好みの品種のブドウから造られているかどうかチェックすること。好き嫌いは重要なポイントです。
  • ワインの詳細: ワインの購入は、生産者(ファミリー)の名やそのワインの背景が分かるワイナリーで。
  • 生産地: そのワインが育った土地の気候(微小気候)を知っておくことが大切です。
  • 受賞歴: 参考にならないケースが多いので、注意する必要があります。
  • 価格:フレッシュでフルーティーなワインは、オーク樽で熟成されていないためより安価になります。ワインは手間とお金をかけるほどなめらかで力強い味わいへと変わります。あなたが一番好きなワインが極上のワインになります。

「とっておきのワインを、あなたの特別な日のために。ワインを買って保管したら、最低でも半年は寝かせてから飲みましょう」

(ソース: Andina 26/07/22)