Solterito Arequipeño ソルテリート・アレキペーニョ

世界遺産の街アレキパの名物料理、Solterito Arequipeño(ソルテリート・アレキペーニョ)。ケソ・フレスコ(フレッシュチーズ)を使うことから、Solterito de Queso(ソルテリート・デ・ケソ)とも呼ばれます。

全体的に味の濃いペルー料理にあって、このサラダは珍しくとてもさっぱり。しかしながらチーズとそら豆、トマトなど、8種類もの具材を使っているので栄養バランスは完璧です。

しかしなぜ「solterito/独身」という名前なのでしょう?いくつかの説がある中で最も有力なのは、『アレキパのとある田舎の宿で、結婚相手を探していた独身の男女(soltero/a)が、自身の体のラインを保ちつつも太らないよう、このサラダを好んで食べていた』というもの。なんとこれは“婚活サラダ”だったんだんですね!

アレキパでは毎年2月第2日曜を「Día del Solterito de Queso(チーズ入りソルテリートの日)」としてお祝いするそう。でもきっと彼氏/彼女を見つけるためにダイエットをしなければという当初の目的はすっかり忘れ、このサラダ以外の料理もたんまり食べちゃうんでしょうね。そして気が付けばコロコロに太って・・・まあそのほうがペルー人らしくてよいです。

とっても簡単で日本人の口にもあう栄養満点のサラダ。ちなみに先のエピソードでは、お相手はちゃんと見つかったそうですよ。めでたし、めでたし。

【材料】作りやすい量(約3人分)

  • ケソ・フレスコ、またはフレッシュチーズ 100g
  • そら豆 約150g(茹でて皮を剥くと約100g)
  • トマト 約1個(100g)
  • トウモロコシの粒 100g
  • タマネギ 約1/4個(50g)
  • ブラックオリーブ 50g
  • ロコト 少々
  • クラントロ 少々
  • 塩コショウ、赤ワインビネガー、レモン、E.V.オリーブオイル 適量
  • オプション:茹でたジャガイモ、ニンニクのすりおろし

【作り方】

1、湯を沸かした鍋に塩を入れ、そら豆を茹でる。茹で上がったら取り出して皮を剥き、ボウルに移す。冷めないうちに軽く塩コショウとほんの少しのワインビネガーを振りかけ、味を馴染ませておく。

2、湯を沸かした鍋に塩を入れ、トウモロコシの粒を茹でる。茹で上がったらザルにあげておく(そら豆を茹でた鍋を利用すると簡単)。

3、野菜をカットする。タマネギをみじん切りにして水に放ち、適当に辛味を抜いたらザルにあげ水気を切っておく。トマトは種を取り除いて小さくカットする。チーズも同じく小さくカットする。ブラックオリーブを輪切りにする。ロコトは種や胎座(筋)を取り除き、小さく刻む。クラントロを刻む。

4、1のボウルに2の材料をすべて入れ、赤ワインビネガーとレモン汁、オリーブオイル、塩コショウで味を調えればできあがり。好みでガーリックパウダーを加えてもいい。ボリューム感を出すために茹でたジャガイモを添える人もいるが、ダイエット目的なら我慢、我慢(笑)。

【Keikoからのひとことアドバイス】

とってもシンプルな料理なので、その分それぞれの素材のバランスが重要。ということで、今回は基本材料の量をすべて合わせました(タマネギとブラックオリーブはその50%)。チーズは混ぜても簡単に崩れないケソ・フレスコが一番ですが、ほかのフレッシュチーズを使う場合は一番最後に加え、全体を混ぜすぎないよう注意してください。

またここにアボカドや、茹でたキヌアを加えても美味しいですよ。でもこの8つの基本材料で作ったソルテリートを召し上がっていただくと、その完成度の高さに驚くと思います。アレキパの田舎宿のシェフがすごいのか、「結婚したい!」という独身者の執念の賜物か?いずれにせよ、こんな美味しいものを未婚者に独占させる理由はありませんね。

ソルテリートの一番の魅力はチーズの柔らかな食感と、そら豆やトウモロコシの歯ごたえ、ブラックオリーブの塩味もいいアクセントになっています。材料を茹でたり刻んだりしておけばいつでもさっと作れるし、色鮮やかでおもてなしにもぴったり。日本はちょうどこれからがそら豆のシーズンなので、新鮮なそら豆が手に入ったらぜひ作ってみて下さいね。