Lentejas con Costilla de Cerdo レンテハス・コン・コスティージャ・デ・セルド

『週の始まりの月曜日には、レンテハス(レンズ豆)の煮込みが一番さ。栄養満点だからこれを食べれば一週間を何とか乗り切れるし、ましてや月曜から散財なんてヤバすぎる。だからこそ、月曜に食べるなら懐にも優しいレンテハスがぴったりなんだ』そんな意味から生まれたという「Lunes de lentejas(レンテハスの月曜日)」という言葉。ふふふ、なんともラティーノスらしい発想じゃないですか。

レンテハスはビタミンやミネラル、繊維質が多く、タンパク質も豊富で栄養満点。特に鉄分が多いので貧血予防に最適です。血圧を正常化したりコレステロール値を下げるなど、とても優秀な完全食品。2006年にアメリカの健康専門誌「ヘルス」によって世界五大健康食品のひとつにも選出されました。

レンテハスの煮込みは日本のカレーライスよろしく、家庭の数だけバリエーションがあります。ジャガイモをもっと大きくカットして食べ応えを出したり、小さめにカットした牛肉や鶏肉を一緒に煮込んだり、チョリソーを加えたり、できあがったレンテハスに肉や魚のフライを合わせたり。それこそお財布が寂しい時は、ジャガイモさえなくてOK!まさに「レンテハスの月曜日」です。

【材料】2人分

  • レンテハス 100g
  • 豚バラ肉の塊 200g
  • タマネギのみじん切り 1/2個
  • ニンニクのすりおろし 大1/2
  • アヒ・パンカペースト 小1
  • トマトのみじん切り 1/2個
  • トマトペースト 大1/2
  • ジャガイモ 1/2個(100g)
  • ニンジン 小1/2本(50g)
  • ローレル 1枚
  • 塩コショウ、クミン、オレガノ 適量
  • 付け合わせ:サルサ・クリオージャ
  • オプション:ベーコン、E.V.オリーブオイル

【作り方】

1、レンテハスをよく洗い、たっぷりの水に1~2時間ほど浸けておく。

2、豚バラ肉を好みの厚さ(この時は0.8~1cmほど)にカットし、塩コショウを強めに振る。鍋に油を敷き、豚バラ肉の表面を焼いて焼き色がついたら一度取り出しておく。あとで煮込むので、ここで完全に火を通す必要はない。

3、アデレソを作る。2の鍋に残った豚の脂の量をみながら適宜油を足して、タマネギを入れてよく炒める。タマネギが透き通ってきたらニンニクを、次にアヒ・パンカペーストを入れてよく炒める。そこにトマトペーストとカットしたトマトを入れてさらによく炒め合わせ、軽く塩コショウ、クミン、オレガノを加えて味を調える。これでアデレソのできあがり。刻んだベーコンを入れても美味しいので、その場合はアヒ・パンカに火が通った時点で加え、一緒に炒めるといいだろう。

4、皮をむいて小さめの角切りにしたジャガイモとニンジンを3のアデレソに加えて軽く混ぜ合わせる。そこに1のレンテハスと2の豚バラ肉、ローリエを入れてひたひたの水(素材がちょうど隠れるくらい)を加えて強火で沸騰させる。

5、4が十分沸騰したら余分な灰汁をさっと取り、蓋をして中火で30分ほど煮込む。煮込み時間は豚バラ肉の厚みによって変わるので、串を刺して固さを確認して。最後に塩コショウで味を調えたらできあがり。仕上げにE.V.オリーブオイルをかけると、風味が増していい感じに。

ご飯を盛った皿に盛り付け、サルサ・クリオージャ(薄切りタマネギのレモン汁和え)を添えて頂こう。

【Keikoからのひとことアドバイス】

今回は私が大好きなcostillas de cerdo(豚バラ肉)を合わせたレンテハスをご紹介しました。私はあのプチプチとしたお豆の食感が好きなので、トップ画像のような仕上がりになっていますが、スーパーのお惣菜コーナーに並ぶレンテハスの煮込みはドロドロのピューレ状で、お豆の姿はほぼ消滅しています。ピューレ状に仕上げたい場合は、5の段階でレンテハス(肉は除く)をミキサーにかけるといいですよ。お好きなスタイルでお召し上がりください。

そうそう、先日大好きな三國シェフがYoutubeで『塩麹塩豚のレンズ豆煮込み』を紹介していたのを見て、ちょっと嬉しくなりました。シェフのレシピのほうがお肉も大きくて断然豪華ですが、やっぱりレンテハスと豚肉は鉄板の組み合わせなんですね。

そもそも西アジア生まれのレンテハスはスペインから南米各地に伝わった食材なので、この料理についてはヨーロッパ圏のほうが歴史が長いはず。同じ料理でも、合わせる食材の違いからその国の食文化をうかがい知ることができます。そんなことをネットですぐ調べられるようになったのだから、本当に便利な時代になりました。

ちなみにスペインでは同じ煮込み料理でもシチューに近いスタイルで、ご飯に合わせる“プレ”的な存在ではなさそう。ペルーのレンテハスは長い時間を経て、またもやご飯大好き星人が暮らすペルーらしいスタイルに進化したようです。こういうメニューの時、私はカリフラワーライスにしています。糖質が気になる方にはほんとオススメですよ。