スペインが外出制限を延長 ペルーは?

外出制限になってから1週間。昨日はビスカラ大統領の57歳の誕生日で、職員がハッピーバースデーを歌う中、ロウソクを1本刺しただけのミニケーキをパクリと一口で頬張る大統領の姿を紹介していた。一国の大統領の誕生日とは思えないほど、ささやかなお祝い。「私への最高のプレゼントは、すべての国民が家に居続けることだ」とは泣かせるではないか。国家の非常事態にこういうリーダーが采配するこの幸運を、ペルー国民はみな噛みしめているに違いない。

それでも違反を犯すものは必ずいる。犬の散歩と称して外を歩き回る者、利用禁止の自家用車で買い物に出かける者、路上でマスクを販売する者。その程度ならまだかわいいが、夜間外出禁止令が出ているにもかかわらず、100人あまりの子供たちを閉め切ったテントに集めサーカスを見せていた輩までいた。こういう人たちがいるから、軍も警察も休む暇がまったくない。

スペインは昨日、当初29日までの予定だった非常事態宣言をさらに15日間延長すると発表した。ペルーは本当に良く持ちこたえていて、確認される感染者数は日々増えているものの爆発的な増加にはまだ至っていない。とはいえ昨日紹介した男性のような無症状感染者は必ずおり、彼らによる二次感染が懸念されている。

マリア・アントニエタ・アルバ経済相によると、中国から3月27日に33万単位、4月2日に30万単位、19日に37万1000単位、30日に40万単位の検査キットが届くよう手配中だという。ということはこれからどんどん検査数を増やして、無症状感染者を割り出していくつもりだろう。でなければ、いつまで経っても感染の恐怖から逃れることができない。スペイン同様、ペルーも外出禁止を延長する可能性は大きい。少なくともセマナサンタが終了するまでは厳戒態勢を解くべきではないと、個人的に思っている。

ペルー全土封鎖 外出制限8日目

保健省発表による3月23日13:00現在の国内感染者数は395人(前日+32人)、死者合計は5人(±0)。内訳はリマ307人(+29)、カリャオ8人(+2)、アンカシュ4人(±0)、アレキパ7人(±0)、クスコ6人(+2)、ワヌコ2人(-2)、イカ2人(+1)、ラ・リベルタ4人(-1)、ランバイエケ8人(±0)、ピウラ19人(±0)、ロレト16人(±0)、マードレデディオス1人(±0)、フニン10人(±0)、サンマルティン1人(+1)。既検査数は6664件(+480)、陽性判定率は5.93%、死亡率は1.27%。36人が入院中。※新保健相は本日午後、防疫封鎖措置の延長を検討するため専門家を招集すると発表した。

(ソース: MINSA 23/03/20)