チリ大統領「争わず両国でピスコ輸出促進を」

チリのセバスティアン・ピニェラ大統領は11日夜、「ペルーの国民的スピリッツ“ピスコ”の命名はチリの植民地時代に遡る」と記されたアルゼンチンの歴史学者による書物が実在するとTV番組で発言した。

この書物と歴史学者の名は明らかにされなかったが、「ピスコはペルーとチリ双方の国に存在する酒であり、両国はこの問題(原産地論争)で争う代わりに、ピスコの輸出促進に向け一体となるべきでは」とピニェラ大統領は述べた。

また大統領は、ペルーとチリ双方に“ピスコ”という名の町があり、そのことからも「互いの国が理解し合う方法を模索する必要がある」と語った。

「現在のピスコ輸出量から見て、両国のピスコ市場はいまだ輸出可能性を秘めている。この争いで対立しあう代わりに、世界市場へのピスコ輸出促進に向け互いの力を合わせることは理にかなっていると私は思う」とCanal Nの独占インタビューで明らかにした。

「私はこの問題を研究してきた。アルゼンチンのとある歴史学者が“ピスコの命名はチリの植民地時代に遡る”と記した一冊の本を手に入れたところだ」

「ペルーとチリ両国にピスコがあるというのは事実だ。ペルーに“ピスコ”という名の町があるのは知っているし、チリにも“ピスコ”と呼ばれる町がある。この問題(原産地論争)は未だ解決されていない。ペルー人は(ピスコの原産地が)ペルーだと思っていて、チリ人はチリだと考えている。互いに理解し合う方法を見つけましょう」と大統領はコメントした。

大統領はインタビューの最後に、「ペルーのピスコは素晴らしく、とても気に入っている。でも、私はチリのピスコも好きだ」と話した。

(ソース:Canal N 12/08/19)