ボケの恐怖と盗聴疑惑 その1

日本時間の月曜の朝(ペルー時間日曜の夜)、義母にいつものご機嫌伺い電話した。
(私)「お義母さん、こんにちは」
(義)「は~い、こんにちは~」「・・・こんにちは~」
あれ?なんか変だな。まあいつもちょっと変だけど。

(私)「すみません、先日私あてに届いたという××からのハガキって、いつごろ来てましたっけ?」
(義)「え~?そうねぇ、そんな前じゃなかったと思うけど・・・」
(義)「ちょっと探してみるわね、待ってて」(受話器を置いたままゴソゴソ音がする)

(私)「お義母さん、どうですか?ありました?」
(義)「は~い、こんにちは~」
え?なになに?またこんにちは?はい、はい、こんにちは。

(私)「お義母さん、ハガキ、あったんですか?」
(義)「え~?そうねぇ、そんな前じゃなかったと思うけど・・・」
(私)「いやいや、それはさっきも聞きましたよ」
(義)「ちょっと探してみるわね、待ってて」(受話器を置いたままゴソゴソ音がする)

ほんと人の話を聞かない人だなー。聞けよー!

(私)「おかーさーん!もしもーし!」
(義)「は~い、こんにちは~」「・・・こんにちは~」
また?一体どうしちゃったんだ。
(私)「おかーさーん、私が誰か分かってますかー?私の名前、言えますかー?」
(義)「は~い、こんにちは~」
(義)「は~い、こんにちは~・・・・こんにちは~」

(私)「おかーさーん!もしもーし!!聞こえてますか?もしもーーーし!!」
(義)「え~?そうねぇ、そんな前じゃなかったと思うけど・・・」
(義)「ちょっと探してみるわね、待ってて」(受話器を置いたままゴソゴソ音がする)

お義母さん、もしかしてボケたの?突然ボケたの???

(私)「おかーさーん!お、か、あ、さーーーん!!」
(義)「は~い、こんにちは~・・・こんにちは~・・・」

ぎゃー!お義母さんがボケたー!!

今月始めに電話した時はまともだったのに?でも先月受けた白内障の手術があまりうまくいってなくて、大好きな自動車にも乗れないと落ち込んでいた。どうしよう、ド田舎の一人暮らしで、目がよく見えなくて、鬱々してるうちに突然痴呆が発症したとか?昔っから人の話を聞いてるようで聞いてなくて、返事が斜め上を行くことも多かったけれど、さすがにこんな恐ろしいことは一度もない。どうしよう、どうしよう、近所に誰も頼る人は誰もいないのに。どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・

すぐさま地元役場の住民福祉課に電話し、女性の〇〇さんに義母の様子を伝えた。80歳を過ぎても「私は若いのよ!」と豪語する彼女は、特定のケアワーカーを付けていない。これが一過性なのか、おかしくなってからすでに時間が経っていて、家の中が大変なことになっているかどうかも分からない。最悪の場合、すぐ日本に戻らなきゃならないだろう。頼むよ、つい先日大変な思いをしたばかりなのに・・・

役場には1時間後にまた電話すると伝えた(役場は国際電話をかけてくれない)。居ても立ってもいられず、他県に暮らす親戚に連絡し、彼らからも電話してもらうようお願いした。普段はまったく音信不通なのに、こんな時だけお願いして本当に申し訳ない。申し訳ないと思うが、背に腹は代えられない。怖い、怖い、怖い。人間、いつ何があるか、誰にも分からない。

(つづく)

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