12月15日はリマの日本料理店「レストラン・フジ」のオーナー、深澤さんのお誕生日だった。今年はめでたい古希とのことで、深澤さんが会長を務める静岡県人会のお歴々や友人知人が集まり、盛大にお祝い。美味しく楽しい夜を過ごすことができた。
文化の伝承は難しいが、その意味を正しく伝え続けるのはもっと難しい。日本人だってそうだ。還暦や古希はお祝いするが、皆がその由来を正確に諳んじれるわけではない。100年を超す移民史、しかもペルーの場合日本人であることを否定された時代がある。その中でこれだけ日本の習慣を残しているのは素晴らしいと言うべきだろう。何より「よく分からないけど、せっかくだからお祝いしよう」というラテン的な前向きさが気持ちいい。
お誕生日会は賑やかなうちに終わり、飲み足りないメンバーはまた次の店へと流れていった。私はそこで失礼したが、出口で素敵なお土産を頂いた。なんとそれはフジのオリジナルピスコ!
今でこそ日系スーパーや一部レストランに並ぶようになった焼酎だが、数年前まではほとんど知られていなかった。ペルーにおいて焼酎は、日本酒より希少な酒だったのだ。そんな時代に「和食の命である醤油の風味を損なわないピスコ」を求めた深澤さん。自ら生産地を訪れ、ノンアロマティコであるケブランタ種の古木に限定して製造させている。だからフジのピスコは寿司や刺し身との相性抜群!普段は飲まないが、ここのピスコだけは別格というファンも少なくない。私もこのピスコのお湯割りは大好き!
この貴重なピスコを、今後は一般に販売していく予定とか。いいね~!これなら焼酎好きな日本人へのお土産にもぴったりだ。発売時期やお値段はまだ未定。また情報が入ったらお知らせします。深澤さん、古希のお誕生日おめでとうございます。これからもますますお元気で、美味しい和食を作り続けてください!