というのも、橋の欄干等を含め、リマのこういった公共設備のイメージカラーは青もしくはイエローゴールドと公式に定められているのだそうです。この制度は今を遡ること474年、植民地時代に当時のスペイン王たちによりバジャドリード(スペイン北西部の都市)で公布され、これをリマ市議会が1993年に批准したもの。ずいぶんと歴史がありそうな決め事なのですが、この伝統的な配色をよそに、緑の鉄柵やメタリックの欄干といった斬新なカラーリングの設備が数週間前から市内に登場し始めているのです。
「リマの街をワタシ色に染めたいの」と彼女が言ったかどうか定かではありませんが、リマ市長であればこのような決まりは当然周知している筈。これに対し、ペルー地方自治体協会(IPAM)は「カラーリングは現行法に基いた手段で行われるもので、時々の市長の美的センスや政策に左右されるものではない。塗り直さなければ告発の対象に成り得る」と述べています。新市長テイストの色彩改革、成功させるには市民とのコンセンサスも必要になりそうです。