大豆不足と鳥インフルで鶏肉・鶏卵価格上昇

ペルーの首都リマでは、このところ鶏肉や鶏卵価格の上昇が続いている。農業開発灌漑省(MIDAGRI)の報告によると、先週の小売価格は鶏肉が約12ソレス/kg、鶏卵は約8ソレス/kgで、先月に比べ10.78%値上がりしているという。

リマ市サンマルティン・デ・ポーレス区のカケタ市場(いちば)でRPPが実施した最新の調査では、鶏肉の価格がキロ当たり11.50ソレスまで高騰していることが判明した。小売の最安値は9.80ソレス/kg、卸値ではおよそ7ソレス/kgであった。また鶏卵は9.50ソレス/kgで、1kgはおよそ15個になる。

ネリー・パレデス農相は、社会争議による道路封鎖の影響で、隣国ボリビアからの大豆(鶏のエサの原料)の輸入が不足していることに加え、国内における鳥インフルエンザの流行を鶏価格上昇の原因に挙げている。

鳥インフルエンザの影響

世界動物保健機関の報告によると、今年2月半ばまでに全世界で1億羽を超える鳥類が鳥インフルエンザの犠牲になっているという。

ペルーでは、南部養禽協会(Avisur)が、繁殖用と産卵用を併せ約60万羽の鶏が鳥インフルエンザで処分されたと注意を促している。また、この処分で1500万~1600万羽/月のヒナ繁殖に影響が出ており、鶏肉や卵の価格を押し上げているという。

Avisurのアレクス・ヘリ会長は今後の見通しについて、「鶏価格の上昇傾向は来月まで続くと見られ、4月初旬には小売で鶏肉が15ソレス/kg、鶏卵は11~12ソレス/kgで推移するでしょう」と予測している。

(ソース: RPP 06/03/23)