滑走路への侵入許可 公団と運営側の主張に隔たり

先週の18日15時10分頃(注: 既報とのずれあり)、リマ国際空港(ホルヘ・チャベス国際空港)において、民間の旅客機と緊急車両2台が衝突する事故が発生した。この事故により、航空消防隊隊員2名が殉職し、さらに1名が重傷を負った。

事故機を運航していた航空会社ラタムペルーからの第一報は、「リマ-フリアカ間に就航するLA2213便が離陸時に事故に巻き込まれたが、乗客・乗員の死亡は報告されていない」というものだった。その数分後、同空港を管理・運営するリマ・エアポート・パートナーズ(LAP)は、この事故による航空消防隊のメンバー2名の死亡を報告した。

同日午後7時頃、ラタム航空は2回目の公式声明を発表し、航空消防隊員の死亡に哀悼の意を表すと共に、滑走路に車両が進入した理由については全く分からないと付け加えた。18日(金)の夜、カリャオ特別州検察庁は事故原因の究明にあたり予備調査を開始すると伝えた。

LAPのレピュテーション管理部長ロシオ・エスピノサは同夜、カリャオの検察庁による捜査の着手について、 「すべては当局の手に委ねられ、われわれはこれらの捜査が可及的速やかに行われるよう協力するつもりです」と述べた。

続く19日(土)、ペルー空港商業・航空公団(Corpac)のホルヘ・サリナス理事長は、いかなる車両にも滑走路への進入許可は出されていないと話している。

「滑走路への車両の乗り入れは許可されていません。演習(緊急時対応訓練)を行う認可は降りていますが、それは当時の旅客オペレーションエリアの範囲外のことです」と述べた。

一方、エスピノサ部長は、死亡した航空消防隊員が同公団から事前に許可を得て「レスポンスタイム」と呼ばれる機動演習を行っていたことを示すのに必要なすべての証拠を持っていると繰り返し述べた。しかしながら、捜査で事故に関する何らかの責任が証明されれば「取るべき責任は取る」と明言した。同部長は20日のRPPラジオ番組“プント・フィナル”で次のように話している。

「(11月18日)15時05分に演習の確認がありました。つまり空港公団が演習を行う準備ができたことを確認したのです。15時10分には演習の再確認が行われました。だから前日に予定されていた内容を実行に移すため消防士が出動しているということがお分かりですよね。滑走路やその周辺では、公団の許可なく何もできません。滑走路上の移動はすべて公団が許可しているのです」当件の捜査は現在も続いている。

(ソース: RPP 22/11/22)