クエラップ遺跡のロープウェイ 今日から運行再開

ロベルト・サンチェス通商観光相は5日、ペルー北部のアマソナス州に位置するクエラップ遺跡と麓の村を結ぶロープウェイの運行が本日再開されたと伝えた。

今年4月10日に大雨の影響で遺跡の一部が崩れて以来、同ロープウェイの運行は中止されていた。運行再開にあたり同相は、10月31日までの遺跡エリア(※脚注参照)入場無料措置(ペルー人および外国人居住者が対象)を補うものであり、クエラップ遺跡を訪れようと考えている旅行者には朗報と述べた。また、文化省の観光促進プログラム「Visita Kuélap de una manera diferente」と併せ、地域観光活性化への期待を示した。

「この魅力的で大切な観光スポットの近郊の観光業者や家庭の景気回復に向け、連携した取り組むが行われています。さらに、クエラップ遺跡周縁への新たなアクセスルートが開通したこともお知らせしたいと思います」

文化省の発表によると、この新たなルートはロープウェイ終着駅付近にある観光施設(La Malca)を起点に、遺跡周縁の順路を経てチャチャポヤス文化の面影を残す家屋(レプリカ)に至る順路という。

クエラップ遺跡について

ペルー北部、アマソナス州のルヤ郡に位置するクエラップ遺跡は、古代ペルーのチャチャポヤス文化が築いた貴重な建造物であり、その完成度や規模の大きさに加え、アクセスの難しさが特徴とされる。

アマソナス州の州都チャチャポヤスから麓の村ティンゴ・ヌエボまでは車で約40分。ティンゴ・ヌエボから遺跡までは車で約1時間半(37km)、徒歩の場合は3~6時間(9.3km)かかる。村からロープウェイを利用すれば終着駅まで約20分で到着できる。

終着駅そばの観光施設(La Malca)には、インタープリテーションセンターのほか、ロープウェイのチケット販売窓口や土産店、休憩所、貸し馬(遺跡まで)サービス、トイレなどがある。

遺跡の復旧と保全

この4月に南側壁面の一部が崩れたため遺跡は閉鎖され、文化省による復旧作業が続いている。文化省は、ジオグリッド(地盤補強用メッシュ)の埋め込みを含む損傷個所の復旧と保全作業を行う一方で、遺跡訪問者のための新たな観光ルートの整備も検討している。

2021年度にクエラップ遺跡を訪れた観光客は合計で5万9613人(うちペルー人5万8212人、外国人1401人)。

(ソース: Andina 05/07/22)

※遺跡への入場について

現地情報では2022年7月5日現在、クエラップ遺跡本体内部への入場はまだ制限されているようですので、ご注意ください。