Frejoles フレホーレス

世界に50種以上もあるという、中南米原産のfrejol(フレホル/インゲンマメ)。ケチュア語でpurutu(プルトゥ)と呼ばれ、モチェやインカ時代の土器のモチーフにも登場するそのインゲンマメの味は、ペルー人の遺伝子に深く刻まれています。その証拠に何の変哲もない煮豆料理なのになぜか懐かしく、繰り返し食べても飽きることがありません。

ペルーには白くて小粒のpanamito(パナミート)や、ササゲの一種ながらフレホルと同じ扱いのcastilla(カスティージャ)などいくつかの種類がありますが、国内で最も多く消費されているのは、そのカナリアのような色合いからfrejol canario(フレホル・カナリオ)と呼ばれる品種。料理名としてfrejoles(フレホーレス/frejolの複数形)という場合は、ほぼ必ずこのフレホル・カナリオを使った煮豆のことを指します。frejoladaともいうようですが、あまり一般的ではないです。

それにしても料理名が“インゲンマメ”とは・・・それほどペルー人にとって不可欠な料理ということなんですね。フレホル・カナリオの煮豆はまさにお袋の、いや先祖代々の味といっても過言ではありませんね。

【材料】作りやすい量(たっぷり3人分)

  • フレホーレス 250g
  • タマネギのみじん切り 1/4個分
  • ニンニクのすりおろし 小1
  • ベーコン、または皮付きの豚バラ(もしくは豚皮) 80~90g
  • 塩コショウ、クミン、オレガノ 適量
  • オプション:種を取って刻んだトマト 1/2個
  • 付け合わせ:ご飯、サルサ・クリオージャ、セコ・デ・レス

【作り方】

1、調理の前日に、たっぷりの水にフレホール豆(以下:マメ)を一晩浸けておく。

2、鍋にマメとマメが十分浸かるくらいの水を入れて火にかけ、出てきた泡を丁寧に取り除きながら1~1.5時間茹でる(私は圧力鍋を使用)。水分が少なくなったら適宜足すこと。

3、2を茹でている間にアデレソを作る。フライパンに油を敷いて、細かくカットしたベーコンをよく炒める。そこにタマネギのみじん切りとタマネギの水分を引き出すための塩ひとつまみを加えてよく炒め、タマネギが透き通ってきたらニンニクを入れて炒める。塩コショウ、クミン、オレガノを加えたらアデレソのできあがり。アデレソに刻んだトマトを加えてもいい。その場合も他の材料と一体になるよう、よく炒めよう。

4、2のマメが柔らかくなったら3のアデレソを加える。マメをマッシャーで粗く潰すか、半量をミキサーにかけてピューレ状にし、再度鍋に戻して好みの濃度に煮詰めていく。ただし時間が経つとどんどん重いテクスチャーになるので、まだ少し緩いかなと思うくらいで火を消したほうがいい。最後に塩コショウで味を調えたらできあがり。牛肉のクラントロ煮セコ・デ・レスを添えて召し上がれ。

【Keikoからのひとことアドバイス】

身も蓋もない言い方ですが、高級レストランと市井の食堂のメニューで大差がないのは、この料理くらいではないでしょうか。もちろん豆の品質やベーコン/豚肉の有無、付け合わせなどは違うでしょう。でも、どこで食べても「あぁ、この味、この味」と思うほど、シンプルで間違いのない美味しさであることには変わりありません。

今回はマメを茹でこぼさず、アクを取るだけにしました。というのもPanchitaのメインシェフ、Martha Palaciosが「うま味が出た茹で汁を茹でこぼす必要はない。ただ胃に悪いからアクは丁寧に取るように」とコメントしていたから。また日本の豆類専門店のサイトにも「インゲンマメは茹でこぼさなくていい」とありました。昼のランチメニューを大量に仕込まなきゃいけないような食堂も、いちいち茹でこぼしてなんかいられないでしょうしね。

なので今まではなんとなく茹でこぼしていたけれど、これからは余程アクがひどいとか煮汁に苦味がある場合を除き、わざわざ茹でこぼすのはやめようかなと思っています。昔は小豆を煮る時も茹でこぼす派が多かったけれど、最近はアクを取るだけのレシピが増えました。伝統的な調理法が必ずしも正しいわけではない、自分で作ってみて考えることが大事なんですね。