ホセ・ホセ対決と「娘のせい」

12月のある日、我がアパートの2階に新しく入居する予定のホセからWhatsAppメッセージが送られてきた。「親愛なる隣人たちへ。12月17日から入居前の改修工事を始めます。ご迷惑をおかけします」

工事が始まって4日目のこと。4階のホセ(←ややこしいな)から、「仕事で録音する必要があるから、10~12時の間、タイルを壊すのをやめてくれないか」というメッセージが入った。ホセ@2階は「分かった。ガスフィテロに伝えるよ」と答えたが、さっさと仕事を進めたかったのだろう、ガスフィテロたちは40分しか中断しなかった。すぐさまホセ@4階が「12時まで止めてくれって言っただろう!」とクレームしたが、その騒音がやむことはなかった。

その翌日、WhatsApp ではホセ@4階 vs ホセ@2階の激しいやり取りが繰り広げられた。

(ホセ@4階)「昨日は12時までって頼んだのになんだ!貴様のせいで仕事が終わらなかったじゃないか。そもそもなんでこんな時期に工事をするんだ!」
( ホセ@2階)「それは申し訳ない。でもあともう少しだから、ここはひとつ寛大な心でお許し願いたい」
( ホセ@4階)「はぁ?何を言ってるのか分からんね。だいたいクリスマス前に非常識だぞ。我々の静寂を奪う権利があるのか?」
( ホセ@2階)「あなたはどうやら辛抱のない人のようだ。工事の開始は事前にお知らせしましたよね?そして新しくアパートを買ったら、改修工事をするのは当たり前でしょう。それに工事の時間はちゃんと守ってますよ」
( ホセ@4階 )「改修工事が当たり前とは思わんね。こんな大工事には区の許可がいるはずだ。区と労働監督局の監査が必要なはずだぞ」
( ホセ@2階)「監査請求したければ、お好きにどうぞ 」

どこまで続くかと楽しみにしていたのに、他の隣人がとりなしをしたためそこで終了。土曜日の午前中は工事する権利があるが、ホセ@2階が「22日~25日の4日間は完全に工事を中断します」と約束したので、ホセ@4階もそのまま沈黙した。

さて土曜日。静かな朝、埃の立たないアパート。そうそう、これがクリスマス前の雰囲気よ。ホセ@2階の権利は分かるけど、こんな時期に改修工事なんてやっぱり迷惑すぎる・・・。

と思っていたら、12時半ごろに地下駐車場から物凄い騒音が! おーい、誰だよー!なんで工事してんだよー! WhatsAppに「うるさい!何の音?!」とクレームしたら、それに答えたのはホセ@4階の奥さんだった。

(妻byホセ@4階)「今、娘が地下駐車場のうちのスペースに自転車置きを設置してるの。あと10分で終わるわ。娘は昨日の話を知らなかったのよ。だから業者の調整ができなかったの」

うわー、でたー、娘のせいだー。

他人の騒音にはあれだけクレームしておいて、「娘は知らなかった」で通すペルー人。その点に誰もツッコミを入れないことも不思議でならない。個人主義と言えば聞こえはいいが、どこまで厚顔なのよ?

いずれにせよ今はとっても静か。25日の夜までこの平和が続くことを願ってやまない。