ペルー国会 医療用大麻を合法化

ペルー共和国議会は19日夜、薬用・治療目的による大麻および同副産物の国内における事前登録使用、研究、輸入、商取引を認める法案を、5時間におよぶ議論の末賛成多数(賛成67・反対5・棄権3)で可決した。

今年2月、90人を超える末期症状や変性疾患の患者用に大麻油を生産していたリマ市サン・ミゲル区の違法工場を警察が摘発。同法案(当初)はその後国会に提出されたもの。

発案者の一人であるアルベルト・デ・ベラウンデ議員(PPK・ペルー変革党)が「科学的情報を基に怖れと偏見を克服した」とする一方、反対派のビエンベニード・ラミレス議員(FP・人民勢力党)は「(大麻の)有効性の評価にはさらなる調査が必要」と慎重論を述べた。

法案の可決に伴い、今後は国立保健研究所(INS)の協力の下、保健省が①輸入・取引業者(法人・個人共)の登録、②認証研究機関の登録、③生産機構(官民共)の登録を担当することになる。

当初の法案は単に大麻副産物の輸入・商取引認可に関わるものであったが、輸入品頼みでは価格が高騰し患者の入手が困難になるとする医療関係者の指摘を受け、その後国内での大麻栽培と生産に係る条項が加えられた。

国会保健衛生委員会のエロイ・ナルバエス委員長(APP・進歩のための同盟)は新法につき、運用規準を定め保健省が年次改定を行うとした。

(ソース: El Comercio 21/10/17)