オキナワ・ラティーナ コンサート

OKINAWA LATINA 2017 en Perúのコンサートに行ってきた。サルサとカチャーシーのリズムが会場を包む中、熱く力強いアルベルト城間の歌声が隅々まで響き渡る。まさにOkinawense(沖縄系ペルー人)ならではのコンサートだった。

アルベルト(以下:ベト)は言葉遊びの天才だ。出稼ぎラティーノスたちへの応援歌「ガンバッテヤンド」は、日本でしか通用しない・理解できない「頑張る」を現在進行形にしたもの。「イチャリバ ARRIBA」はウチナーグチの「いちゃりばちょーでー(一度会ったらみんな兄弟さ)」の「いちゃりば」を繰り返していたら、「イチャリバ、チャリバ、チャリーバ、ァリーバ、あ、Arriba(上へ)?」となったらしい。今回は披露しなかったが、2015年にリリースした「kariente(カリエンテ)」は、ウチナーグチの「カリー(嘉例/縁起・幸運など)」とスペイン語の「caliente(熱い)」をかけたもの(だから綴りが違う)。

一体誰がこんな言葉を創造しえただろう?まさにラテンと日本双方のアイデンティティを持つ人にしか生み出せない、生き生きとした言葉。歌詞自体はシンプルだが、想いを込めて創られた言葉たちの生命力は半端なく、とてもエネルギッシュだ。だから聴いていてこんなに楽しくなるのだろう。それも理屈なく、素直に楽しい。それは凄いことだと思う。

イクマあきらの「ダイナミック琉球」を生で聞けたし、グース外間の歌で、アルゼンチンへ渡った日本移民にとってカーネーションの花がどれほど大切な意味を持つかを知ったし、個人的にはとても満足。客席の小さな女の子がリズムに合わせて踊るのはとても愛らしく、ほのぼのとした。アルベルトたちのバックバンドに家族か友達がいたらしい2階席の女性が、立って叫びながら踊るのには大笑いしてしまったけど。まあその辺は日系らしいというか、身内感丸出しというか、ね。

コンサートの内容ではなく、受け入れ側へ思うことは多々あったが、それはまた別の話題なので他の機会に。彼らは今夜APJで若手日系アーティストのオーディションを実施、明日は沖縄祭り参加と大忙しのようだ。昨日彼らの歌を聴けなかった方は、ぜひアテの沖縄県人会館へ!