Más vale tarde que nunca! カトウ神父帰天

カトリック信者のみならず、日系ペルー人たちの優れた導き手であったパードレ・マヌエル・カトウが、1月6日に神の御許に召されました。享年90歳。安らかなる眠りをお祈りします。

ペルーに来てすぐに神内センターのボランティアを始めた私は、比較的早い時期からパードレのお名前を耳にしていた。しかし日系人でもカトリックでもない私に彼との接点はなく、その後もご縁のないまま時間だけが過ぎていった。

ある時「取材という形なら、話が聞けるかもしれない」と思い、始めたのが「ペルーの日系人に聞く」シリーズだ。快く取材に応じてくれたパードレは想像以上に温かく、慈愛に満ちた人物だった。彼の話は書物にある激動の日系史そのもの。それが様々な色や音、香りを伴ってリアルに語られた。彼の話をなぜ全てテープに収めなかったのかと、ひどく後悔している。

パードレは「これはあなたの役に立つでしょう」と、いくつも本を貸して下さった。エンマヌエル孤児院の子供を取材した時は、パードレの助手席に何度もお邪魔させて頂いた。普段はとても穏やかなパードレが、ハンドルを握るといたずら少年のようなお茶目な素振りを見せることを、この時に知った。

去年3月に、彼の90歳のバースデーメッセージを送った。その返事の最後に記された言葉は、「Más vale tarde que nunca!(遅れてもしないよりはずっといい/何事も遅すぎるということはない)」好奇心が旺盛で、勉強家で、常に最善を尽くしてこられたパードレらしい言葉だ。

いつも「頑張りなさい」と声をかけて下さったパードレに、最後のお別れを言いにミサに赴いたが、残念ながらお顔を拝見することは叶わなかった。でもパードレなら、きっと「Más vale tarde que nunca. 来てくれてありがとう」と言って下さっただろう。カトウ神父さま、本当にありがとうございました。