久しぶりの動物園

APECの連休にリマの動物園へ行ってきた。数年ぶりとあって、結構ワクワク。リマ市民は一体どこへ行ったのだろうと思うほど道路は空いていたが、園内は家族連れでいっぱいだった。連休最終日の正しい過ごし方。でも入場料を払うお父さんは大変そうだった。

この動物園はコスタ、シエラ、セルバとインターナショナルのゾーン、博物館、植物園、遊戯エリアに分かれているが、一般的なルートを辿るとシエラ、セルバ、コスタの順になる。「最初にアルパカやビクーニャを見せたら、客はもう満足だろう」と思っているのかと勘ぐりたくなるほど、後半は適当さが露呈するのだが、そこもペルーらしくていい。

この日は暑かったせいか、大型動物のだらけぶりは見事だった。ぶよぶよに太ったメガネグマが無防備に寝る姿に、思わず溜息が漏れる。昔から象はいなかったが、今回はキリンやライオンといった定番動物の姿も見られなかった。奥に隠れているならいいが、飼育が適当で死んじゃったんじゃないかしら?

日本の動物園のように、「日本で(世界で)この動物はここだけ!」といった宣伝が一切ないから、何を見てもその希少価値が分からず残念だ。「ビクーニャは日本にはいないだろう」「あのセルバのネコ科動物はどうかな」なんて思いながら進んだら、「ペルーの毛無犬」の檻が。確かにこれも世界的には珍しいだろうけど、動物園に犬…。なぜか不納得感いっぱいだわ。

植物園はシダと松類ばかりが育ち、以前あった蘭はどこへやら。遊戯ゾーンだけは遊具の数が増え、とても賑わっていた。簡単に儲かるところには手をかけるけど、そうでないところは放置なんだねぇ。分かりやすいぞ、ラス・レジェンダス!

それでも園内のミッデンドルフ博物館は以前よりきれいになり、見たかった犬とクイのミイラを拝むことができた。1つでも収穫があればそれで十分。ほっこりとした週末。よく歩いて足は疲れたが、久しぶりに心地よい疲労感だった。