ペルーアマゾンで今年3度目の原油流出

ペルーの石油開発公社ペトロ・ペルーは24日、ロレト州の同社石油パイプライン「Oleoducto Nor Peruano」からの漏出を確認
した。アマゾン地域での原油流出は今年に入って3度目になる。

2010年以降、ロレト州やアマソナス州の環境に影響を及ぼしたとされる主な原油流出事故は次のとおり。

2010年6月19日: ロレト州のパリナリ地区で、プラスペトロール社の油井から艀で輸送されていた原油300~400バレルがマラニョン川に流出。周辺住民約4000人が被害を受けた。

2011年8月9日: ロレト州トロンペテロス集落付近のプラスぺトロール社パイプラインに亀裂が入り1100バレルの原油が流出、220m×5mの範囲が汚染された。

2011年7月25日: ロレト州マイナス郡のアマゾン河畔で原油流出により大量の魚が死滅。現場のラミレス渓流はペトロペルー社のプンチャナ地区石油精製施設付近。

2012年6月28日: ロレト州トロンペテロス地区のパイプラインから280バレルの原油漏出。

2012年9月4日: ロレト州とピウラ州を結ぶペトロペルー社のパイプラインが破損、流出した原油でアマソナス州コンドルカンキ郡
サンタ・マリア・デ・ニエバ地区に近いヌエバ・エスペランサ集落の家屋多数が被害を受けた。

2013年3月25日: ロレト州パスタサ川への石油流出により環境相が非常事態宣言を発令。環境評価監督庁は、アルゼンチン資本のプラスペトロール・ノルテ社による廃棄物処理手続き違反を確認。

2013年6月4日: エクアドルの石油パイプラインが突風により破損、同国コカ川に流出した1万バレルの原油が国境を越えロレト
州のナポ川まで到達。

2013年8月10日: ロレト州パカヤ・サミリア国立自然保護区内のプラスペトロール社油井で発生した7月中旬の流出事故が地元コミュニティの告発により発覚。

2013年9月21日: アマソナス州バグア郡グアダルーペ地区でペトロペルー社のパイプラインから流出、原油はウトゥクバンバ川まで到達。

2014年6月26日: ロレト州ウラリナス地区でペトロペルー社のパイプラインから3000バレルの原油流出、約2万世帯に被害。

2014年6月30日: ロレト州で、マラニョン川の支流クニニコ川と交差する石油パイプラインから2358バレルの原油が流出、付近の動植物生態系に被害。環境評価監督庁はペトロペルー社の監督責任に言及。

2015年3月1日: ロレト州トロンペテロス地区で原油200バレルが流出、プラスペトロール社は鋸によるパイプラインの破損2か所を第三者の所為と報告。

2016年1月25日: アマソナス州チリアコ地区でペトロペルー社のパイプラインから150バレル以上の原油が渓流に流出、カカオ栽培にも被害。

2016年2月3日: ロレト州トモロナ地区のペトロペルー社パイプライン破損により原油流出、耕地や飲料水が汚染され、医療機関などにも被害が及んだ。

(ソース: El Comercio 25/06/16)