ペルー人の国外在住者25年で272万人 日本には9万8千人

1990年から2014年の25年間で、国外へ移住し帰国していないペルー人は272万4869人に上る。うち男性は48.2%、女性は51.8%、主な移住先は米国(31.6%)、スペイン(15.2%)、アルゼンチン(14.2%)、チリ(10.4%)、イタリア(9.9%)、日本(3.6%)など。この85年間で367万2392人がペルーから国外に移住、12月18日の国際移民の日に合わせ国立情報統計庁(INEI)が発表した。

都市別の移住先(2014年度)は、アルゼンチンのブエノスアイレスが10.8%で首位。続いてチリのサンティアゴ(8.8%)、スペインのマドリード(7.5%)、米国のニュージャージーおよびニューヨーク(各4.8%)、同マイアミ(4.6%)、スペインのバルセロナ(3.9%)、米国のロサンジェルス(3.3%)、同バージニア(2.0%)、サンフランシスコ(1.8%)など。

年齢別では、15~29歳の若年層が64.1%を占め最多。続いて30~49歳(25.4%)、0~14歳(6.7%)、50歳以上(4.0%)。

女性の移住先は、ドイツ(81.6%)、イタリア(70.9%)、フランス(62.0%)、スペイン(60.5%)など欧州諸国が多い。一方男性はブラジル(63.8%)、日本(62.8%)、ベネズエラ(60.6%)、カナダ(58.1%)などに移住。

国外移住の主な理由は労働(67.5%)で、うち36.6%がより良い収入を求めて、17.4%は労働契約に従って、13.5%は失業が動機としている。他には家族が国外に住んでいる(18.6%)、留学(11.9%)、前記以外の理由(2.0%)など。

移住先の職業は、専門家・科学者(10.3%)、学生(25.9%)、会社員(15.3%)、小売りなどのサービス業(15.1%)、主婦(12.6%)、中級技術・専門職(6.2%)、農業・牧畜(1.3%)、その他(13.3%)。専門家・科学者の内訳は、教職(20.1%)、エンジニア(13.7%)、企業経営(8.8%)、看護師(7.4%)、会計士(6.4%)、医師(5.0%)、弁護士(4.0%)など。

2000年から2014年の15年間で移住先から帰国したペルー人は計27万6449人で、うち2012~14年の帰国者は年平均2万8531人、合計8万594人。うち男性が47.0%、女性は53.0%で、年齢別では15~49歳が70.1%で最多。帰国元の国別ではチリ(35.0%)、米国(15.5%)、スペイン(10.2%)、アルゼンチン(9.9%)、ボリビア(6.0%)、エクアドル(4.0%)、ベネズエラ(3.3%)、コロンビア(2.1%)、オランダ(1.8%)、日本(1.7%)、ブラジル(1.7%)、メキシコ(1.7%)、パナマ(1.6%)、イタリア(1.3%)、その他(4.2%)。

1994年から2014年の21年間、ペルーに入国し帰国していない外国人移住者は計10万6426人。国籍別では、米国(15.6%)、中国(11.6%)、エクアドル(7.7%)、ボリビア(7.5%)、コロンビア(6.4%)、スペイン(5.0%)、ブラジル(4.6%)、アルゼンチン(3.9%)、ドイツ(3.8%)、チリ(3.2%)、英国(3.2%)、フランス(3.1%)など。

2014年度、国外在住ペルー人からの本国家族などへの仕送り額は合計26億3900万ドル。これは国内総生産(GDP-PBI)の1.3%、世帯消費(家計)の2.0%、輸出総額の5.8%、観光収入の87.9%に相当する。ペルー国内残留家族の家計を潤すこの送金額は今年度26億6800万ドルに上る見込みで、第1四半期の送金元は米国(37.2%)、チリ(9.9%)、スペイン(9.2%)、日本(7.3%)、イタリア(6.9%)、アルゼンチン(4.4%)、その他の国(25.1%)。国外在住ペルー人の40.9%が家族などへの仕送りを実施、頻度別では月毎60.1%、四半期毎13.0%、2か月毎9.4%、半年毎6.8%、年1回6.5%、15日毎4.1%、0.1%は毎週送金している。

(ソース: INEI)