Frommer’sが選ぶ2012年の旅行先にリマ

サン・フランシスコ教会2012年の旅行先」のフード & ドリンク部門に、ペルーの首都リマが選ばれました。

さらに、栄えある世界ベスト10にはなんと九州から福岡がランクインしています。

以下は同紙編集者Neil Edward Schlecht氏によるグルメ都市・リマの紹介コメントです。みなさんも美味しい料理を味わいにぜひリマにいらしてください。

Top Food & Drink Destination 2012

アメリカ大陸一豊かで美しい植民地として建都されたリマではあるが、80年代および90年代には逆に最も無秩序で混沌とした街のひとつになってしまっていた。また、旅行者にとって、ペルーの首都リマはただクスコやマチュピチュへと向かう通過点に過ぎなかった。

しかしながら、最近この海辺の都市はグルメの街として有名になりつつある。食を求めてはるばるペルーを訪れる旅行者たちの耳目を集めているのだ。

スペイン、アフリカ、中国、日本など各国の素晴らしい料理を包括したリマの複合文化は、この食の都の「フュージョン料理」に反映されている。リマの一品には、スパイスの効いたクリオージャ料理や日系人の手による「ニッケイ」、ペルーテイストの中華料理「チーファ」などがある。リマの太平洋沿岸は、ビーチよりもむしろ市場やレストランのテーブルに並べられる豊富な海の幸で知られている。

リマの特筆すべき一品は、新鮮な魚介類をレモン汁でマリネし、唐辛子を加えた辛味の料理「セビーチェ」だ。セビーチェを味わうため、リマっ子たちは昼間だけ営業する「セビチェリア」や、バランコのカンタ・ラナのような現地では「ワリケ」と呼ばれる街角の大衆食堂に押し寄せる。「ラ・マール」の超有名シェフ、ガストン・アクリオを始めとする革新的な料理人たちは、伝統に従いつつ今風で小洒落た街のグルメスポットを創造してきた。

バランコの海沿いにあるバーに立ち寄り、ピスコを試してみよう。ピスコとは、ペルーの国民的カクテルであるピスコサワーの原料で、国産の白葡萄を使った蒸留酒のことだ。巷のバーテンダーの間では、オーソドックスなカクテルをベースにコカやマラクヤ、ルクマを用いた奇をてらったバリエーション、もしくはリストに名を連ねた有名どころのピスコが流行ってはいるものの、卵白で泡立てられたシンプルなピスコサワーは、それはうっとりとする飲み物である。