アグアヘやカムカムにアルツハイマー予防の可能性

ビタミンCを豊富に含むアマゾンのフルーツ、アグアヘとカムカムの研究を基に、ペルーのサン・イグナシオ・デ・ロヨラ大学(USIL)が、アルツハイマー病やパーキンソン病のような神経変性疾患の予防に取り組んでいます。これはペルー初の試みとなります。

神経変性疾患とは神経系に影響を及ぼす病気で、今のところ治療法は見つかっていません。この疾患の主な特徴は、進行性の記憶障害や振戦(しんせん)のような不随意運動です。

「一夜にして罹るような病気ではないことが、アルツハイマー病やパーキンソン病の大きな特徴です。これらの疾患へとつながる可能性のある何らかの代謝異常が、発症の15年から20年前に現れるようです。抗酸化物質やビタミン類など私たちが研究を続けている様々な成分を用いて、分子的な視点から取り組めば、これらの疾患の発症を防ぐことができるでしょう」と、当プロジェクトの主任研究員ルイス・アンゲル・アギラール・メンドーサは話しています。

ペルー保健省(MINSA)の統計によると、国内のアルツハイマー病患者は約20万人、パーキンソン病患者は約3万人におよぶといいます。これらの疾患は遺伝的な要因により高齢者に多く見られます。その理由ははっきりと分かっていませんが、体内における抗酸化物質のバランス異常が原因のひとつと考えられています」

「カムカムとアグアヘが人体の神経系を保護する可能性を探るため、神経系細胞の培養や、ラットなどの動物実験による適切な摂取量の特定を経て、最終的にはアルツハイマーやパーキンソン病を予防するチョコレートのような固形食品やジュースなどの飲料の開発に向け研究を続ける必要があります」

これまでの研究により、カムカムやアグアヘの果実には、これらの神経変性疾患の原因となる代謝異常を治すために大切なビタミンCやアントシアニン、ポリフェノールが非常に多く含まれていることが判明しています。

つまり、レモンの32倍以上におよぶビタミンCを含むカムカムのようなフルーツの持つ抗酸化作用を利用することで、体内細胞の代謝促進や酸化抑制が可能となるのです。

わが国初の当プロジェクトは、ペルーアマゾン研究機構の支援および、国家科学審議会(CONCYTEC)が運営する学術研究高度化推進事業(Prociencia)からの資金提供により実施されています。。

サン・イグナシオ・デ・ロヨラ大学は、今年11月8日から12日にかけ開催予定のバーチャルカンファレンス「ペルーサイエンスフェア」において、この研究成果を発表します。今年で2年目になるこのイベントでは、様々な公的機関や学術機関などによる社会的な取り組みの推移を知ることができます。

(ソース: Andina 07/09/22)

(VIDEO:アグアヘとカムカムによるアルツハイマー病とパーキンソン病の予防 – CONCYTEC)