ペルーに新型コロナワクチン初到着 明日から接種開始

2月7日夜、ペルー初となる中国企業シノファーム社製の新型コロナウイルスワクチン30万単位が航空便でリマに到着した。同ワクチンはリマ首都圏の複数医療機関に分配され、明日9日から救急病棟に勤務する医療従事者など15万人を対象に接種が始まる見通し。

今回の接種は10日間で完了する予定で、サガスティ大統領は対象に含まれるもののマセッティ保健相への接種は次回以降としている。尚、二度目の接種は21日以内に行われる模様。また、シノファーム社との契約に基く初回ロット(100万単位)の残り70万単位については、13日に中国を出発する見込み。

保健省の新型コロナワクチン調整チームのナンシー・オリバ専門官は「本日(8日)リマ市とカリャオ特別州における分配プロセスが開始され、明日(9日)大統領へのワクチン接種に着手します。このワクチンが、衛生危機に立ち向かう希望を再び私たちに与えてくれます」と説明する。

「今日は分配に向けたワクチンの開封が始まっています。配布予定先はリマ市の13病院と保健省リマ統合衛生ネットワーク4か所、カリャオ特別州の州保健局およびサボガル病院です。本日はリマ首都圏に配布し、明日からは全国地方部への配送を開始します。合計で35か所になります」

今回の接種対象となる15万人は、新型コロナウイルスへの曝露機会が多い救急病棟や集中医療室、ウイルス研究施設やX線取扱施設、輸血サービスやCOVID-19入院患者の対応に従事する医療関係者としている。

「残りの対象者については、ワクチンの入手スケジュールに応じ、今後同じ方法で早急に接種を実施していきます。これには事務職を含むすべての官民医療スタッフや介護スタッフが相当します」

また、医療機関内の清掃・警備スタッフについても、直接雇用・外部委託の別に関わらず接種対象となる模様。

今回保健相は見送り

オリバ専門官はさらに、今回(初回グループ)の対象者にマセッティ保健相が含まれていないことを明らかにした。

「ワクチン接種は医療スタッフが最優先と考え、今回の対象からは基本的に外れて最後に接種を受けることを保健相は検討していました。自分自身を後回しにするということです」

一方、今回のグループに大統領が含まれている理由については、パンデミックの拡大阻止にあたり非常に重要となるワクチン接種の奨励に向け、共和国の代表として何らかの方法で国民の信頼を得る責務があるためとしている。

「大統領は、ワクチンの安全性と有効性を示し、国民に接種を勧める象徴的な存在です。接種対象に関しては、.今回のグループや続く優先グループの終了後、徐々に拡大していきます」と専門官は述べ、第2ロットの接種対象者には保健相や副相を始め同省の行政職全員が含まれると解説した。

「優先グループには警察官や国軍の兵士、消防士、自治体の警備員・清掃スタッフ、医学生、選挙スタッフも含まれます。第2段階の対象は60歳以上の高齢者や基礎疾患のある者、先住民、刑務官です。残り(59歳以下の一般成人)は第3段階になります」

国内のワクチン接種対象者は合計で2450万人におよぶと専門官は前置きし、「ワクチンの供給ペースに基き、(今年中に)国民の大半への接種が期待されます。人口の9割に接種しないと集団免疫は獲得できませんから」と注釈した。

(ソース: Andina 08/02/21)

ペルーパンデミック330日目

ペルー保健省発表2月6日COVID-19関連国内統計

  • 感染者数累計 1186698人(前日比+6220)
  • 死者数累計 42308人(+187)
  • 既検査数累計 6608063件(+26847)
  • 陽性率 17.96%↑
  • 死亡率 3.565%↓
  • 入院患者数 13353人(+267)
  • 上記の内ICU患者数 2011人(+2)
  • 回復患者数 1094573人(+5533)

直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 2月6日 6220人(187)
  • 2月5日 7433人(188)
  • 2月4日 7993人(180)
  • 2月3日 6715人(215)
  • 2月2日 8573人(184) 
  • 2月1日 7048人(173)
  • 1月31日 4477人(155)
  • 直近7日間平均 6922.7人↑(183.1↑)
  • 直近7日間の陽性率 17.66%↑ ※累計比
  • 直近7日間の感染者数合計 48459人↑(前日比1003↑)
  • 直近7日間の死者数合計 1282人↑(前日比18↑)

(ソース: MINSA 2月7日)