保健省「集団免疫への言及は慎重に」

保健省のルイス・スアレス副相は8日、新型コロナウイルスは免疫学的にまだよく分かっていないとした上で、集団免疫への言及に際しては慎重さを欠くことのないよう注意を促した。

「一部の研究では3か月後に患者の血中の抗体が減少し始めることが判明していますが、どうしてこのような事象が起こるのか、どの程度の人数が再び感染の危機に晒されるのか分かっていません」

「わたしたちはこの集団免疫という概念に注意を払う必要があります。集団免疫とは、麻疹や風疹のように持続的な免疫が生じる疾病に依拠する用語です」と副相は指摘した。

副相はまた、保健省は3つの主要な問題(パンデミックとの闘い、デング熱・マラリア・結核や慢性疾患など国内すべての健康問題への対応、欧州複数国の感染再拡大傾向に伴う防疫体制の維持)を包括する計画を適用していると説明。

これに関連し同省は、抗体が発現した感染者の割合を認識し、COVID-19パンデミックによる実際の影響を判断するため血清有病率の全国調査を実施する予定であり、疫学的サンプリングの手順については10月初旬に準備が整う見込みと発表している。

「国内のCOVID-19感染者数は優に700万人を超えているかもしれませんが、パンデミックでわたしたちが被りつつある実際の影響とその規模を認識する必要があります。リマ首都圏(※リマ市43区とカリャオ特別州)では住民の25%がある時点で新型コロナウイルスに感染していることが分かっていますが、これはすなわち残り75%には今後感染の可能性があるということです。ワクチンが手元にない限り、警戒を解かず感染に備えておかなくてはなりません」

血清有病率の調査とは、新たな病原体に対する住民の抗体保有率推定にあたりデータを収集するもので、パンデミックの影響を映し出す鏡となる。

保健省感染予測チームの一員であるセサル・カルカモは先週、国内のCOVID-19感染者数は700万人に達しているだろうと発言した。

ペルー医師会のシロ・マギーニャ副会長はこれに対し、カルカモ氏の試算は簡易検査の結果に基くものであり、700万人という数字は現実的ではないとしている。

「(この数字は)結果にばらつきのある簡易検査をベースに出されたもので、注意する必要があります。臨床試験では多数の偽陽性および偽陰性が観察されており、万能とは言えないからです」と副会長はTV番組でコメントした。

(ソース: Gestión 08/09/20)

ペルー国家緊急事態発令177日目

9月8日0:00ペルー保健省(MINSA)発表COVID-19関連国内統計

  • 感染者数累計 696190人(前日比+4615)
  • 死者数累計 30123人(+147)
  • 既検査数累計 3403397件(+16772)
  • 陽性率 20.46%↑
  • 死亡率 4.327%↓
  • 1日の検査数 16772人(+9727)
  • 1日の感染者数 870人(+272)※当該日以前の感染者3745人を除く
  • 1日の陽性率 27.52%↑
  • 入院患者数 11087人(-155)
  • 上記の内ICU患者数 1499人(+11)
  • 回復患者数 529751人(+7500)

過去一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 9月8日 4615人(147)
  • 9月7日 1598人(138)
  • 9月6日 6275人(151)
  • 9月5日 6854人(133)
  • 9月4日 6703人(149)
  • 9月3日 6708人(146)
  • 9月2日 6308人(191)
  • 直近7日間平均 5580.1人↓(150.7↑)
  • 直近7日間の陽性率 22.93%↓ ※累計比

(ソース: MINSA 9月8日)