リマ首都圏にコロナ感染収束の兆候

ペルーのビクトル・サモラ保健相は21日、新型コロナウイルスの新たな感染者と死者は毎日報告されているが、感染症の流行レベルは感染者数ではなく再生産数の推移を基に判断していると明かした。

ビジャマリアデルトリウンフォ区の丘陵部貧困エリア「ティクリオ・チコ」を訪れた保健相は、「リマ首都圏(リマ市とカリャオ特別州)のすべての区で、感染の段階的かつ継続的な収束傾向が観測されています。われわれは感染者数ではなく、より有効な指標である再生産数※で計測しています」と話した。

一方で同相は、ペルーでは新型コロナウイルス感染者の8割がリマ首都圏に集中していると前置きし、今回の報告は決して首都圏の警戒緩和を意味するものではないと注意を促した。

また、入院患者数や死亡率も重要な指標であり、死者数は6月初頭に300人/日を超えるピークを迎えて以来日を追うごとに減少し、現在はおよそ200人/日になっていると説明した。

さらに同相は、イキトスやピウラ、ランバイエケなど、感染の勢いが特に強い地域でも同様に感染者数の低下が見られると強調。その一方で、「アレキパやイカ、サンマルティン、ワヌコ、チンボテ(アンカシュ)では感染レベルが拡大傾向にあり、国内南部のアンデス高地でも非常にゆっくりと増加している」と注釈した。

※再生産数: 1人の感染者から単位時間で生じる2次感染者数の平均値を基本再生産数、これに予防対策などの実効的要素を加味した数値を実効再生産数という。

(ソース: Gestión 21/06/20)

ペルー全土封鎖 外出制限98日目

6月21日0:00ペルー保健省(MINSA)発表COVID-19関連国内統計

  • 感染者数 254936人(前日比+3598)
  • 死者数 8045人(+184)
  • 既検査数 1504209件(+21646)
  • 陽性率 16.95%
  • 死亡率 3.16%
  • 入院患者数 10566人(-11)
  • 上記の内ICU患者数 1137人(-6)
  • 回復患者数 141967人(+3204)

6月21日0:00現在州別感染者数
(*Clasificación de las regiones naturales se rige a la de INEI. / 地域区分は国立情報統計庁の分類に従う)

COSTA 207756人(+2550)

  • リマ 144623人(+1606)
  • カリャオ 16986人(+142)
  • トゥンベス 2288人(+55)
  • ピウラ 15389人(+266)
  • ランバイエケ 12315人(+140)
  • ラ・リベルタ 8381人(+196)
  • イカ 6176人(+128)
  • モケグア 851人(+8)
  • タクナ 747人(+9)

SIERRA 25362人(+595)

  • カハマルカ 1568人(+50)
  • ワヌコ 1818人(+48)
  • パスコ 866人(+10)
  • アンカシュ 7133人(+131)
  • フニン 3117人(+117)
  • ワンカベリカ 810人(+11)
  • アヤクチョ 1522人(+68)
  • アプリマック 457人(+16)
  • クスコ 1561人(+41)
  • アレキパ 5744人(+90)
  • プーノ 766人(+13)

SELVA 21818人(+453)

  • ロレト 8335人(+140)
  • アマソナス 1595人(+30)
  • サンマルティン 3553人(+170)
  • ウカヤリ 6989人(+74)
  • マードレデディオス 1346人(+39)

過去一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 6月21日 3598人(184)
  • 6月20日 3413人(201)
  • 6月19日 3537人(199)
  • 6月18日 3480人(204)
  • 6月17日 3752人(201)
  • 6月16日 4164人(196)
  • 6月15日 3256人(172)
  • 7日間平均 3600人↓(193.9↓)

(ソース: MINSA 6月21日)