マスクと手洗いでマチュピチュ観光再開へ

新型コロナウイルスのパンデミック下で一時閉鎖が続くペルーの至宝マチュピチュ。同遺跡公園の管理責任者ホセ・バスタンテは、7月予定のマチュピチュ観光再開に向け、衛生プロトコルの作成を進めていると明かした。

2019年に約150万人が訪れたマチュピチュ遺跡では、国家緊急事態宣言の発令に伴う3月16日の防疫封鎖措置適用以降の観光客受け入れを中止。現在は少数の保全要員だけが出入りしている。

「パンデミック下でマチュピチュ観光を再開できるよう、感染対策のためのあらゆる要件を調整しつつ衛生プロトコルをブラッシュアップしています。遺跡の再開は7月1日を予定していますが、今はまだ検討段階です」とバスタンテ氏は話す。

同氏は作成中のプロトコルに関し、マスクの着用、社会的距離の保持、入場前の手洗いと靴の消毒がすべての観光客に対して義務付けられるようになると述べた。

マチュピチュが観光客に門を開いた1948年以来、遺跡の閉鎖は2010年(豪雨で鉄道が不通となり2か月間閉鎖)に続き今回で2度目になる。

クスコからマチュピチュへの列車を運行するペルーレイル社(現在旅客サービス停止中)および麓のマチュピチュ村自治体も、制限解除後の内外観光客受け入れに向けそれぞれの衛生プロトコルを起案中としている。

3月16日以降、ペルーの国境は空路・陸路共に封鎖、商業取引も制限されている。セバジョス首相は今年1~5月の外国人観光客数を53%減と報告、通商観光省(MINCETUR)もCOVID-19による観光部門の経済的損失を約33億5000万㌦と見込む。

ペルー政府は5月初頭、公共機関の職員および未成年と高齢者をを対象に、国内の考古学遺跡や自然保護区など55か所を7月から今年度一杯入場無料とし、観光の再生を図ると発表。該当する遺跡には580万㌦、自然保護区には290万㌦を投じ、それぞれに衛生プロトコルを適用する予定。

(ソース: El Comercio 06/06/20)

ペルー全土封鎖 外出制限83日目

6月6日0:00ペルー保健省(MINSA)発表COVID-19関連国内統計

  • 感染者数 191758人(前日比+4358)
  • 死者数 5301人(+139)
  • 既検査数 1173003件(+18535)
  • 陽性率 16.35%
  • 死亡率 2.76%
  • 入院患者数 9500人(+302)
  • 上記の内ICU患者数 1062人(+21)
  • 回復患者数 82731人(+3517)

6月6日0:00現在州別感染者数

COSTA

  • リマ 112974人(+2813)
  • カリャオ 13656人(+246)
  • トゥンベス 1543人(+42)
  • ピウラ 10487人(+289)
  • ランバイエケ 9686人(+52)
  • ラ・リベルタ 5670人(+187)
  • アンカシュ 5290人(+64)
  • イカ 4187人(+167)
  • アレキパ 4316人(+112)
  • モケグア 674人(+6)
  • タクナ 506人(+2)

SIERRA

  • カハマルカ 907人(+32)
  • サンマルティン 1847人(+66)
  • ワヌコ 1154人(+34)
  • フニン 2114人(+21)
  • ワンカベリカ 516人(+9)
  • アヤクチョ 886人(+21)
  • アプリマック 248人(+11)
  • クスコ 1199人(+17)
  • プーノ 462人(+6)

SELVA

  • ロレト 6187人(+15)
  • アマソナス 758人(+26)
  • パスコ 565人(+12)
  • ウカヤリ 5183人(+96)
  • マードレデディオス 743人(+12)

過去一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 6月6日 4358人(139)
  • 6月5日 4202人(131)
  • 6月4日 4284人(137)
  • 6月3日 4030人(127)
  • 6月2日 4845人(133)
  • 6月1日 5563人(128)
  • 5月31日 8805人(135)
  • 7日間平均 5155.3人↓(132.9↓)

(ソース: MINSA 6月6日)