コロナ錬金術 公務員の汚職捜査506件に

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が続くペルーでは、3月16日の国家緊急事態宣言発令以降、検察庁による公務員の汚職捜査が506件に達している。

同庁のテーヨ専門調整官は、現在全国で1000人以上の公務員が捜査対象になっていると切り出し、他にも防疫封鎖措置下で困窮する貧困層向け無償支給品の購入価格水増し疑惑で170におよぶ自治体の捜査を開始したと明かす。「支給された品々の実際の値段は、定められた購入基準価格を下回っていると我々は見ています。すなわち、水増しが行われていたということです」

公共省の報告省によると、3月16日から5月20日にかけ保健衛生セクターだけで46件の汚職疑惑が発覚、多くは病院がらみだという。

専門調整官もまた、エドガルド・レバグリアティ国立病院(リマ市ヘススマリア区)や保健省のアテ・ビタルテ救急病院(リマ市アテ区)を含む全国の26医療施設において現在捜査が進められていると述べ、「リマだけにとどまらず、アレキパ、イキトス、ピウラなど地方の病院も捜査対象になっています」と強調した。

捜査の内容については、その多くが医療機器や救急車、人工呼吸器、医療用酸素ボンベ、防疫装備(医療用マスク、防護服、消毒薬)などの購入に関わる価格水増しの容疑としている。「前述の病院が購入した物品において、多数の水増しが見受けられます。これらは通常の購買手続きを経ていません」

エドガルド・レバグリアティ国立病院のケースでは、医療用マスクの不良品購入に関わる責任問題で予備調査が行われたと指摘。「対象のマスクは明らかに衛生上の最低基準を満たしていません。同院への立ち入り調査の結果、当該マスクの品質から水増しが行われたと見ています」と調整官は話した。

(ソース: Gestión 28/05/20)

ペルー全土封鎖 外出制限74日目

5月28日0:00ペルー保健省(MINSA)発表COVID-19関連国内統計

  • 感染者数 141779人(前日比+5874)
  • 死者数 4099人(+116)
  • 既検査数 928797件(+23519)
  • 陽性率 15.26%
  • 死亡率 2.89%
  • 入院患者数 8395人(+128)
  • 上記の内ICU患者数 943人(+17)
  • 回復患者数 59442人(+3273)

5月28日0:00現在州別感染者数

COSTA

  • リマ 87478人(+2484)
  • カリャオ 9953人(+458)
  • トゥンベス 1219人(+104)
  • ピウラ 6942人(+903)
  • ランバイエケ 7020人(+288)
  • ラ・リベルタ 3818人(+295)
  • アンカシュ 3455人(+259)
  • イカ 2662人(+186)
  • アレキパ 2921人(+134)
  • モケグア 447人(+24)
  • タクナ 372人(+12)

SIERRA

  • カハマルカ 669人(+24)
  • サンマルティン 1093人(+56)
  • ワヌコ 780人(+39)
  • フニン 1675人(+97)
  • ワンカベリカ 383人(+4)
  • アヤクチョ 639人(+17)
  • アプリマック 152人(+1)
  • クスコ 916人(+17)
  • プーノ 322人(±0)

SELVA

  • ロレト 3959人(+143)
  • アマソナス 546人(+13)
  • パスコ 426人(+10)
  • ウカヤリ 3530人(+292)
  • マードレデディオス 402人(+14)

過去一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 5月28日 5874人(116)
  • 5月27日 6154人(195)
  • 5月26日 5772人(159)
  • 5月25日 4020人(173)
  • 5月24日 4205人(83)
  • 5月23日 4056人(129)
  • 5月22日 2929人(96)
  • 7日間平均 4715.7人↑(135.9↓)

(ソース: MINSA 5月28日)