ペルー初のCOVID-19感染者 欧州から先月26日帰国

ペルー国内で初めて新型コロナウイルス(COVID-19)感染が確認された25歳の男性は、先月26日に休暇先の欧州から帰国し、リマ市内の医療施設を2度訪れていたことが分かった。

男性は民間航空会社で働くパイロットで、同社は6日付けの公式声明を通じ、この男性が休暇中に国外で感染したと発表。

男性は2月15日にスペインのマドリードに到着、フランスとチェコ共和国の都市を訪れた後再びスペインに戻り、バルセロナから同国の老舗エアラインに搭乗し同月26日夜ペルーに帰国した。

帰国後3日間男性は無症状で、家族や友人と会っていた。男性は29日に中程度の発熱がありかかりつけの医者に連絡、この医者は3月1日に男性を往診している。

その後男性は体調不良と鼻づまりから3月2日と4日の2回、リマ市サンボルハ区の医療クリニックを受診。同クリニックからの連絡を受けた保健省が男性をリマセントロのドス・デ・マヨ病院へ移送、5日に行われた検査で感染が判明したものの、軽症のためラ・モリーナ区にある自宅での隔離処置が採られている。

保健省は当件に関する記者会見を開き、男性の家族については現在検査を進めているが、他にも帰国便に同乗していたすべての乗客にコンタクトし状況を確認する必要があると説明した。

一方で、米国同様入国時にはより詳細な申告フォームを乗客に提出させるべきとルイス・ソラリ元保健相(医師)は指摘。航空機の空調設備が旧式の場合、殺菌効果の低減による機内感染の恐れもあるとしつつ、手順を踏んだ経過観察の意味からも今回の発症者は入院させるべきだったと意見した。

COVID-19感染者の処置にあたり専用の隔離ユニットを擁す国内の医療施設は、Hipólito Unanue(エル・アグスティーノ区)、Dos de Mayo (リマセントロ区)、Sergio Bernales(コマス区)、Villa El Salvador(ビジャ・エル・サルバドル区)、Emergencias de Ate(アテ区)の5か所。

(ソース: Perú21 07/03/20 )