マチュピチュ遺跡 入場定員を4044人/日に引き上げへ

アレハンドロ・サラス文化相は5日、世界遺産マチュピチュ遺跡の入場定員を、現在の一日当り最大3044人から4044人に引き上げると伝えた。技術的な調査と評価を経た上での判断であり、3か月かけ徐々に定員を増やして影響を見るとしている。

COVID-19のパンデミック以前、マチュピチュ遺跡の一日当り入場定員は最大5800人であった。これに対しユネスコ(国際連合教育科学文化機関)は2020年、最大定員を2244人まで減らすよう勧告していた。現行の定員を4044人まで漸進的に増やすという今回の判断は、この勧告を考慮したものと同相は明言。一方、クスコ州のツアーオペレーター協会からは、コロナ禍で疲弊したセクター経済の再活性化促進を理由に、一日の上限を6000人とする要望が出されていたという。

同相はまた、通商観光省も遺跡へのメインルートを含むアクセスルート3本の改善に同意する予定とした上で、入場定員の拡張については3か月の評価期間を通じて持続性を判断する(だめなら前の数字に戻し、うまくいけばさらなる上乗せを検討する)と述べた。

同相はさらに、遺跡のマスタープランを監督するマチュピチュ管理ユニット(UGM)に今回の技術報告書を送付した後、定員拡張が承認されれば来週にも関連省令を公布する予定と注釈した。

(ソース: Andina 05/07//22)

クスコ州知事 定員増で観光・経済再活性化に期待

クスコ州のベナビデス知事は6日、アレハンドロ・サラス文化相によるマチュピチュ遺跡の入場定員引き上げ(一日当り最大4044人)発言を受け、同措置がクスコ州の観光および経済の再活性化を促進すると強調した。

ベナビデス知事も、引き上げの公式化にはマチュピチュ監督ユニット(UGM)による事前評価が必要になるとし、技術報告書の承認に向け来週11日、文化相、環境相、通商観光相やマチュピチュ村の村長を交えた評価会議が招集されると明かした。

知事はまた、数日前にフランスでユネスコの世界文化遺産担当者と会談し、マチュピチュ遺跡の入場定員を増やす必要性を伝えたと説明。2016年のユネスコ来秘以来、遺跡入口と出口双方のアクセスや見学のガイドラインに関する改善勧告への対応など、多くの取り組みを実施してきたことが今回の定員拡張要請につながっていると述べた。

さらに知事は、観光事業の再活性化にあたり、パンデミック以前の約8割となる一日当り最大4500人を定員引き上げの目標に掲げると同時に、年間訪問者数140万人の達成を狙う。

今日7月7日は、マチュピチュ遺跡が新・世界七不思議に選ばれてからちょうと15年目に当たる節目の日。「入場定員を増やすことが重要です」「新・世界七不思議のひとつであり、観光への強力なインパクトだけでなく、ペルーを世界的な観光地へと押し上げたマチュピチュ遺跡がこの国にあることは、クスコの住民を始め、ペルー人にとっての誇りです」と知事はアピールした。

(ソース: Andina 07/07/22)