2018 FIFA ワールドカップ ペルー vs ニュージーランド

今夜はW杯予選・大陸間プレーオフ!ペルー vs ニュージーランド戦の1st レグはウェリントン(ペルー時間11月10日22:15開始)、2nd レグはリマ(11月15日21:15開始)で開催。勝てば9大会36年ぶりのワールドカップ出場とあって、ペルーは異様な盛り上がりを見せている。歴史的瞬間ともいえるこの日をリマで過ごせることに感謝しつつ、備忘録として10月の南米予選+今の様子をここにメモしておく。

10月5日は対アルゼンチン戦、10日は対コロンビア戦だった。8月の対ボリビア戦までは静観していた国民も、9月の対エクアドル戦に勝利(+他国の勝敗)でベスト4の可能性が見えてきたことから一気に火が付いた。町の至る所に紅白のユニフォームや応援グッズが登場、新聞配達員からショップの店員まで市民のユニフォーム着用率も異常に高い。「学校にユニフォームを着ていこう!」というメッセージも流れた。「浮かれてないで勉強しなさい」なんて言わない教師って本当に素敵。

コピー大国にもかかわらず、公式グッズが飛ぶように売れている。目撃情報によると、ジョッキープラザのUmbroは公式ユニフォームを買い求める客が店外にまであふれ、入場制限も行われたとか。ちなみにユニフォームの値段はコピーでS/50~70、公式のはS/199(ホーム)とS/299(アウェイ)。ぼろ儲けだな。

集客のために大型テレビを導入したり、SNSで必死に来店を呼び掛けるレストランを尻目に、広場に巨大スクリーンを設置して観戦イベントを開催するリマ市や各区役所の大胆さにも驚く。今はアルマス広場で FestiFútbolを開催中、すでに大騒ぎしているようだ。髪をバリカンで剃りながら好きな選手の顔を描いてもらうサービスもやっていた。平日の昼間なのに、なんでこんなに大勢いるんだろう。

さまざまな偽&怪情報が流れたが、その極めつけは「10月5日(10日も)は休日」というものだ。5日は少しでも早く帰宅したい人たちで、リマ市内の公共交通機関は大混乱。完全にマヒした交通網に市民の不満は爆発寸前だった。そんなこともあってか、コロンビア戦当日の朝には「10月10日の公的機関の業務は16時まで」との公式発表が。国民の声が政治を動かした瞬間といえば美しいが、国の経済成長より優先させることかね?しかも当日の朝!

10日の結果は1対1の引き分け。これでコロンビアは4位決定、5位のペルーは今日の大陸間プレーオフへと繋がったわけだが、ここで「談合疑惑」が持ち上がった。曰く、コロンビアが「ドローで終われば、お互い都合がいいぞ」と持ち掛け、ペルーもそれに応じたというものだ。

ちょうどこの日にペルーの賄賂に関するブログをアップして、fbに「今夜の試合も八百長で勝てれば簡単なのにね~」なんて書いた矢先の談合疑惑。しかもFIFAに異議申し立てをし、却下されたチリに対して「ざまあみやがれ!」的なペルー人の態度も不愉快だった。南米サッカーに公明正大とか、正々堂々とか、スポーツマンシップとか、そんな甘っちょろいものはないのだとしみじみ。いろいろ勉強になります、ハイ。

大嫌いなチリを出し抜いて浮かれていたら、今度はペルーの主将パオロ・ゲレロのドーピング問題が発生。もう、なんでこうハラハラ・ドキドキ・ドロドロなんだー!パオロはFIFAに嘆願書を提出中だが、2nd レグに間に合うかどうか?でもこんな事態を起こした彼に対し、「パオロを信じているよ!」「彼を応援するわ!」という温かいメッセージが大多数なのがいい。日本だったら炎上しまくって、もう二度と浮上できないだろう。

最後の最後までドラマチックな展開になりそうなペルー@大陸間プレーオフ。ちなみにPPKは「もしペルーのW杯出場が決定したら翌日は休日にする!」と約束したとか?はは、どんなけお気楽な国やねん。でもW杯に行けたらいいな。どうか11月16日が休日になりますように!