第4回 ただひたすらに石を穿つ 後編

愛娘が小学3年生になったころ、青木通子さんは油絵を習い始めた。子供に手がかからなくなったこともあるが、何よりも、自分の意識を家の外へ向けたいと思ったからだ。

第2回 チニート健 – マリネラに捧げる人生

「リマはねぇ、気候がいいでしょ。それに当時は物価も安かったしね。だからここに住むことにしたんですよ」とにこやかに語ってくれたのは、松村健さん(85歳)。遠洋マグロ漁船の通信士として働いていた健さんは、年に2~3回訪れるリ …

第6回 写真花嫁

世界中が大戦前の不穏な空気に包まれていた1930年代末。山梨県に暮らしていた奥山元女(モトメ)さんは、両親から一枚の写真を見せられ突然こう言われた。「この人と結婚しなさい」