FM802 ペルーのクリスマスいろいろ

12月25日(日)FM802 Superfine Sunday にラジオ出演しました。

今年最後のFM802は、ペルーのクリスマスについて。クリスマスといえば恋人とキラキラ光るイルミネーションを鑑賞したり、家族でご馳走を囲んで穏やかに過ごす方が多いでしょう。でも「歌って踊るクリスマス」というのはあまりないのではないでしょうか?

ペルー・イカ州のある地域では、クリスマスから1月6日の三賢者の日にかけて「Hatajo de Negritos(アタホ・デ・ネグリートス)」と「Hatajo de Pallitas(アタホ・デ・パディージャス)」を踊りながらイエスの誕生を祝う習慣があります。スペインから伝わったクリスマスキャロルをアンデス音階のメロディーに乗せ、彼らの遺伝子に組み込まれたステップを踏みながら踊るというもの。アフリカ系住民に受け継がれるその踊りはその歴史的背景から、2019年にユネスコの世界無形文化遺産に指定されました。

またワヌコなどアンデス地方でも、地域の伝統舞踊を踊りながらクリスマスを祝うところがあるんだそう。音楽や踊りは人心掌握に有効なツール。スペイン人がペルー国内にカトリックを布教する中で、イエス誕生の重要性やその特殊性を強調するため地域に根付いた伝統文化を利用したんでしょうね。

まだライブでは見たことがないアタホ・デ・ネグリートスとアタホ・デ・パディージャス。多様性に富んだペルーらしいクリスマス、いつか自分の目で見てみたいと思います。