高地アマゾンのチロル 緑豊かなオクサパンパ

リマの聖女ロサを守護聖人と崇めるパスコ州の街オクサパンパは、1891年の創設から数えて今日で131周年を迎える。ペルー中央部・高地アマゾンに位置するこの風光明媚な街は、旅行者を魅了する数々の美しい景色や自然、文化、郷土料理にあふれている。

首都リマから東へ385km、パスコ州オクサパンパ郡の中心都市であるオクサパンパは1891年8月30日、ドイツとオーストリアの入植者の一団により、チョンタバンバ川の右岸に“オクサパンパのサンタ・ロサ”の名で設立された街。

オクサパンパの主な観光スポット

ヤナチャガ=チェミリェン国立公園(Parque Nacional Yanachaga-Chemillén)

約12万2000ヘクタールの面積を持つこの国立公園は、ヤナチャガ山系の斜面に広がる渓谷群および一帯の生態系を保護する目的で創設された。多種多様な動植物が生息し、なかでもペルーの国鳥であるアンデスイワドリ(gallino de las rocas/Rupicola peruvianus)は有名。

ヤネーシャ先住民保護区(Reserva Comunal Yánesha)

この場所に暮らす先住民のコミュニティと、一帯の動植物の包括的な保全を目的として、1988年に制定された3万4744ヘクタールにおよぶ先住民保護区。

エル・シラ先住民保護区(Reserva Comunal El Sira)

先住民ヤネーシャ族、アシャニンカ族、シピボ族のコミュニティ保全と一帯の野生動物相保護のため2001年に制定された、ウカヤリ川東岸ならびにパチテア川西岸に広がる61万6413.41ヘクタールの先住民保護区。ワヌコ州プエルト・インカ郡、パスコ州オクサパンパ郡、ウカヤリ州アタタヤ郡およびコロナル・ポルティージョ郡の3州4郡にまたがる。

ビジャ・リカ(Villa Rica)

住民の多くがフルーツの農産に従事し、なかでも高品質のコーヒー豆やカカオが有名なことから「世界最高級コーヒーの都」と呼ばれるビジャ・リカ。風光明媚なこの町はアグロツーリズムやエコツーリズム、体験型観光のスポットとしても人気があり、オクサパンパの観光名所のひとつになっている。

エル・エンカントの滝(Catarata El Encanto)

ビジャ・リカにある。アマゾンの豊かな緑に囲まれた、自然の造形が美しい落差30mの滝。

ポスソ(Pozuzo)

1918年11月29日、法令第2889号により創立された総面積1384.4キロ平方メートルの村。村内にはヤナチャガ=チェミリェン国立公園や落差80mのエル・デルフィンの滝などの自然スポットがあり、近年観光客の数が増えている。

他にも、谷底までの深さが800mにおよぶワンカバンバ渓谷や、この地を目指し土に還った往年の入植者たちが眠る“入植者の霊廟”、創設時の入植者が母国から持参した物品や機械などを保存・展示するシェイファー博物館(Museo Schafferer)、くぎを使わない独特の木造建築も注目に値する。

El Museo Schafferer, Pozuzo

ノベナ(9日間にわたる祈祷)や数々のミサなどの宗教的行事を始め、オクサパンパの豊かな文化が街を彩る一連の催しは、毎年8月30日の聖女ロサを称える祝典を中心に行われる。

(ソース: Andina 30/08/22)

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