ウィル・スミスがアヤワスカで体験した「人生崩壊」

妻ジェイダ・ピンケットの脱毛症についてジョークを飛ばすクリス・ロックを平手打ちしたウィル・スミスは、アカデミー賞史上最も印象的な瞬間のひとつで主役を演じることになった。この事件以来、「ラップのプリンス」とも呼ばれたハリウッドスターの消息はほとんど知られていない。

ロサンゼルスのドルビー・シアターで今年3月27日に開催されたアカデミー賞授賞式からおよそ2カ月経った今も、皆がウィル・スミスの名前を口にし、クリス・ロックへの平手打ちは巷の話題となっている。このような状況の下、「アイ・アム・レジェンド」や「メン・イン・ブラック」の俳優は、インドでセラピーを受け過去を乗り越えようとした。

一方スミスは、自身の経歴上最も暗いエピソードのひとつに出演する前、トークショーの司会を務めるデヴィッド・レターマンに対し、ペルーでアヤワスカを飲んだ際に自分の人生が崩壊するビジョンを見たと打ち明けていた。以下はその詳細である。

ウィル・スミス、ペルーでアヤワスカを試し人生が崩壊したビジョンを見る

「My Next Guest Needs No Introduction」の最新回で司会のデヴィッド・レターマンとトークを交わしスミスは、ペルーでアヤワスカを試した時に自分の家や金銭、キャリアを失うビジョンを見たと回想している。

「キング・リチャード(邦題: ドリームプラン)」の主演男優(ウィル・スミス)は、ペルーで2年間に14回アヤワスカでトリップしたと明かしている。この発言は、スミスが3月に第94回アカデミー賞のステージでクリス・ロックに平手打ちする前、デヴィッド・レターマンの番組内で収録されたものだ。

「(アヤワスカを)一度飲むと、今まで見たことのない自分をはっきりと見ることができる」とスミスはレターマンに話し、「ある時には、私の人生で最も地獄のような心理体験でした」と付け加えている。

その時の体験についてスミスはこう続ける。「自分の金がすべて飛んでいくのが見え始め、家もキャリアも失っていき、金をつかみ取ろうとしたけれど、すべての人生や経歴が打ち砕かれていきました。これが私には恐ろしく、そこに自分がいることはわかっているのに吐き気がするんです」

「(その時)『これが現実だ、これが人生だ 』という声が聞こえてきたんです。私が『ああ、クソッ!』って口走ると、娘のウィローが『パパ、助けて、ねえパパ、どうして助けてくれないの!』って叫ぶのが聞こえてきて。私は『(君が)見えないよ、ハニー』といった具合でした」

スミスはさらに続けた。「家を心配するのを止め、キャリアを心配するのを止めて、私は落ち着きを取り戻すところまで来ました。なのに声はそのままです。ウィローの叫び声はまだ聞こえるし、私の金はまだ飛んでいます。でも私は…地獄のような思いをしているのにもかかわらず、完全に平静でした」

ウィル・スミスはこの体験から何を学んだのか?

彼はこの体験を通して、「人生で何が起きても切り抜けていける」ということに気づいたという。「誰かを失っても、たとえ上手くいかなくても、結婚生活で何があってもね」

スミスがたどり着いた結論はこうだ。「心配事の99パーセントは決して起こらない。あなたの痛みや苦しみの99%はすべて自分で作り出したものであり、現実ではないのです」「いままで自分にはなかった自身への信頼と愛情が芽生えました。これからは何があっても大丈夫という自信があります」

(ソース: El Comercio 26/05/22)

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