南米大陸唯一の熊「メガネグマ」を知っていますか?

アンデス地方やアマゾン地方で遭遇するかもしれない「メガネグマ」。アンデス熊とも呼ばれるこの動物の食べ物や習慣について、ペルー貿易観光促進庁(Promperú)が次のように紹介しています。

メガネグマは南米大陸に生息する唯一の熊であり、特別な動物です。その際立った特徴は、両眼の周囲にある白または黄色っぽい模様で、これが名前の由来にもなっています。この模様は時に喉や胸のあたりまで広がっていることもあり、個体ごとにパターンが異なるので、研究者は苦労せず彼らを見分けることができます。最も一般的な体毛の色は黒ですが、茶色やまれに赤毛に近いものもいます。

ペルーでは標高を問わず様々な環境に生息し、ランバイエケやピウラ、カハマルカ、アマソナス、サンマルティンを始めとする各州で目撃されています。現在では絶滅危惧種(VU)の野生動物に指定されているため保護下にあり、個体数が監視されています。

この可愛い熊さんのことをもっと知りたいですか?ここでは彼らの行動や食べ物について、興味深い事実をご紹介します。

なんでも食べます

世界中のクマと同じくメガネグマも雑食ですが、その食事の9割は植物で、主にフルーツや根っこ、樹皮、葉っぱなどを食べています。残りの1割は昆虫や菌類、小型の哺乳類などで、時には動物の死肉も食べます。

ちょっと小柄です

他のクマと比べると比較的小柄で、最大で体長2m、体重は130kgほど。参考までに、北米に生息するコディアックヒグマ(アラスカヒグマ)の体重は600kgを超えると言われています。

冬眠しません

他の種のクマとは異なり、メガネグマは冬眠しません。これは、生物と気候の多様性を擁すペルーを始め、彼らが暮らす環境では1年を通じて食べ物が手に入るからです。他の国々のクマは食料不足を避けるため、寒い冬の間数か月間にわたり冬眠する必要があります。

すばしっこいです

一見するとノロそうですが、メガネグマは木登りや泳ぎが得意です。木々の上にお気に入りの寝床を作って、誰にも邪魔されず昼寝をしたり、静かに食事をしたりする姿が観察されています。

あがめられてます

メガネグマはアンデスやアマゾンの民間伝承や信仰によく登場する動物です。ケチュア語では「ウクマリ」と呼ばれ、生者と死者の両世界を取り次ぐ役目を担っています。他にも、先住民族マチゲンガはメガネグマを地球上の生命の創造主だと考えています。

(ソース: ペルー貿易観光促進庁/Promperú)

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