コロナ時代の一時帰国 隔離中の小さな幸せ

まだまだ続く自主待機生活。居住空間の狭さから3日目に軽く爆発したけれど今はずいぶん慣れ、そう時間を持てあますことなくのんびり過ごしている。それに部屋が狭いといってもそこは日本、生活に必要なものが一つの空間にコンパクトに収まっているので、生活のルーティンが出来上がればそれなりに快適だ。

特にうれしいのは、好きな時に好きなだけ湯舟に浸かれること。適温のお湯を自動で溜めてくれるし、湯舟に汚れが付着しにくいのもいい。日本では汚れが付きやすいとされるFRP浴槽も、ペルーのそれに比べればなんのなんの。仕上げがいいから表面が限りなくなめらかで、汚れがついても軽くこするだけでさっと洗い流せる。だいたい“建築上すべてが完全に水平”というだけでもう十分ではなかろうか?

自主待機中なので部屋の掃除は自分で行うシステムになっているが、その掃除も本当に楽ちんだ。排出ガス規制が緩く、いまだ黒煙を噴き上げるバスやトラックが往来するリマの空気は驚くほど汚れており、窓を開けているとあっという間に床がじゃりじゃりになってしまう。それを「毎日こんな埃が肺に入ってるんだよな・・・」と半ばあきらめの境地で掃除している身にとって、日本の埃など汚れのうちにも入らない。

食材調達には、AmazonフレッシュとUber Eatsを利用している。ほかにも魅力的な宅配サービスがたくさんあって迷ったが、部屋の冷蔵庫が小さいのでちまちまと注文できるほうが都合がいい。初めての場合30日間は配送料無料で、配達時間は2時間ごとに設定できる。値段は手ごろだし鮮度もまずまず、冷凍食品はカチコチに凍った状態で届くし、誤配や無断欠品ももちろんない。また用途別にカットされた食材が豊富なことや、肉に余計な脂や羽が残っていないのも大助かりだ(ペルーでは調理前の下処理がこれまた一苦労なのよ)。追熟を防ぐためだろうか、バナナの房にワックスが塗られていたのにも驚いた。日本の民間サービスのこういうひと手間にいちいち感動させられる。日本の皆さんは「これが当然だ、世界標準だ」なんて決して思ってはいけませんよ。

もちろんなんだかなーと思うことはあるけれど、ありとあらゆることが予想の斜め上を行くペルーに鍛えられているおかげで、基本的サービスに対する自己満足レベルはまだペルーの水準に設定されたまま。荷物が時間通りに届くだけでもう幸せな気分になれるのだから、なんとラッキーなことだろう。日本の基準に慣れてきたら、これも当たり前のことになってしまうのだろうか?いやいや、なんとかこの感動感知レベルをペルー並みに保ち、小さなことに喜び続けられる自分を楽しんでいたい。

ペルーパンデミック369日目

ペルー保健省発表3月17日COVID-19関連国内統計

  • 感染者数累計 1443521人(前日比+7923)
  • 死者数累計 49706人(+183)
  • 既検査数累計 8529823件(+63640)
  • 陽性率 16.92%↓
  • 死亡率 3.443%↓
  • 入院患者数 14983人(+151)
  • 上記の内ICU患者数 2226人(-25)
  • 回復患者数 1355792人(+8632)

直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 3月17日 7923人(183)
  • 3月16日 8534人(193)
  • 3月15日 8090人(153)
  • 3月14日 6568人(174)
  • 3月13日 4443人(162) 
  • 3月12日 5353人(177)
  • 3月11日 8039人(180)
  • 直近7日間平均 6992.9人↑(174.6↑)
  • 直近7日間の陽性率 11.55%↑ ※累計比
  • 直近7日間の感染者数合計 48950人↑(前日比809↑)
  • 直近7日間の死者数合計 1222人↑(前日比22↑)

(ソース: MINSA 3月18日)

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