コロナ時代の一時帰国 入国編 その2

入国編の続き・・・第七の関門は「検査結果を待つ」。誓約書を提出したら上階へ移動、スクリーンが設置された待合室で結果を待つ。スクリーンに番号が表示された順に、結果を確認しにカウンターへ。向かって左の窓口に④唾液検査用書類書類を提出すると、右の窓口で検査結果を貼った用紙が返却されるという仕組みだ。そして私と旦那の用紙には「結果値(-)」のシールが。万歳!

「入国編 その1」も併せてご覧ください。

⇒飛行機を降りてからこのフロア到達まで約1時間、さらに待ち時間が30分。その間、感染しているかどうかわからない人たちと一緒に行動させられるという恐ろしさ。入国者が少ないからまだいいようなものの、多かったらどうなるのだろう。それにもし隣に座っていた人が「検査値(+)」だったら、こっちまで濃厚接触者(1メートル以内かつ15以上の接触)になるんじゃなかろうか。これって何かの罰ゲーム?

⇒もし「検査値(+)」だったらどうなるのだろう。結果が分かった途端、防護服を着た職員が両脇を抱え別室へと連れ去るのだろうか。いやこの体制を見るに、マスクしか着用していない無防備なスタッフが「あの~、申し訳ありませんがちょっとこちらへ~」と寝ぼけた案内をするのだろう。突っ込みどころが多すぎて困ってしまう。とりあえず続きを書こう。

感染指定地域滞在歴タグ付け

さっきの窓口で⑦ピンク色の小さな用紙を渡された。この後やーーーっとイミグレへと進むのだが、その道中、待機していた職員から「ピンクの用紙をお持ちですか?」と複数回尋ねられた。

⇒「COVID-19 指定地域 滞在歴あり」・・・確かにそうだが、この時代に感染地域でない国ってあるのだろうか。しかも持っているだけで何かを記入することも、提出することもなかった。あまりに無駄が多すぎて、何がしたいのか本当にわからない。もしかしたら入国者への記念品とか?それにしては趣味が悪い。

手荷物受取→税関検査→到着ロビー

荷物をピックアップしようとターンテーブルへ。カートごとに個々の荷物が準備され、持ち主がすぐ受け取れるようになっていた。密を避けるためだろうがいいサービスだ。これは毎回してくれると嬉しいなぁ。その後何事もなく税関を通過、晴れて空港の敷地外へ。いつもなら帰国者やそのお迎えでごった返すフロアも閑散としており、周回バスを案内するスタッフ以外誰もいない。ちょうど予約しておいたハイヤー会社から「1階タクシー乗り場の後方でお待ちしています」とのメールが入ったので移動すると、そこには一般のタクシーもたくさん並んでいた。基本的に公共交通機関の使用を禁じられた人しか出てこないはずなのに・・・謎は深まるばかりだ。

改善案

さて、ここまで入国手順について詳細に書き記してきたが、読者の皆様はどうお感じだろうか。私は開いた口が塞がらなかったし、この国の行く末が心配でならない。どこをどうすればこれほど非効率で無駄な手順を構築できるのか。膨大な予算をつぎ込んだ水際対策がこれとは一体どういうことだ?

またこれだけたくさんの書類を渡しておいて、隔離中に体調が悪くなった場合のこちらからの連絡先がフリーダイヤルしか記載されていないことにも驚かされた。スカイプを使ってもフリーダイヤルにはつながらない。緊急の際、日本の携帯を持っていない帰国者や外国人はどうやって連絡すればいいのだろう。健康チェックはメールが1日1回一方的に送られてくるだけで、体調が急変しても助けを呼ぶ手段がない。入国前と入国後の検査が陰性だから体調が悪くなるはずがないという前提だとしたら、そもそもこの14日間の隔離に意味はあるのか?すべてがお粗末で泣けてくる。

ま、文句ばかりでは後味が悪いので、実際に体験した者としての改善案を以下に提示しておく。

①現在の質問票に誓約内容を追加。誓約に同意しないとQRコードが発行されず、飛行機に搭乗できないようする。これを出国前72時間以内の必須条件にする。⇒これで誓約書の用紙自体が不要になるし、到着後に何度も確認する必要もなくなる。さらに大量の用紙を数年間保管するとか、それを処分するためにバイトを雇うなどの必要もなくなる。

②飛行機が到着したら直接検査ブースへ誘導、最初に唾液の摂取を済ませる。⇒可能な限り入国エリアでの滞在時間を減らす。

③QRコードの内容を確認。同時に職員の目の前でCOCOAをインストール、グーグルの位置情報も設定させる。⇒もし本当に国民を守りたいなら性善説は捨てるべき。

以上。これだけでいいんじゃないの?

空港職員はみな親切で、本当に一生懸命働いていたと思う。ただ入国者受け入れの最前線なのにマスクしか着用していないことや、パーテーションのないブースが多いこと、案内や書類確認に忙殺され、入国者との社会的距離を確保できていないのが気になった。また職員が若い女性ばかりだったことにも違和感を覚えた。もし「受け付け業務だから女性のほうが適任だろう」ということなら、まさにジェンダー格差大国の面目躍如といったところ。どうか違う理由であることを祈りたい。

さ、これから14日間の隔離生活、始まりはじまり~!

ペルーパンデミック365日目

ペルー保健省発表3月13日COVID-19関連国内統計

  • 感染者数累計 1412406人(前日比+4443)
  • 死者数累計 49003人(+162)
  • 既検査数累計 8284625件(+50224)
  • 陽性率 17.05%↓
  • 死亡率 3.469%↑
  • 入院患者数 14713人(+697)
  • 上記の内ICU患者数 2218人(+49)
  • 回復患者数 1322685人(+8922)

直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 3月13日 4443人(162)
  • 3月12日 5353人(177)
  • 3月11日 8039人(180)
  • 3月10日 7114人(161)
  • 3月9日 7434人(160) 
  • 3月8日 5556人(190)
  • 3月7日 3291人(119)
  • 直近7日間平均 5890人↓(164.1↓)
  • 直近7日間の陽性率 11.22%↓ ※累計比
  • 直近7日間の感染者数合計 41230人↓(前日比-1769↓)
  • 直近7日間の死者数合計 1149人↓(前日比-11↓)

(ソース: MINSA 3月14日)

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