コロナ禍でピスコ輸出額急落 前年比41%減

コロナ禍によるレストランやバーなどへの客足減に伴い、ペルーの国民的スピリッツ「ピスコ」の2020年度輸出額が前年実績を41%下回る390万㌦まで落ち込んだ。ペルー輸出業協会(ADEX)が報告した。

ADEXのデータによる2020年度のピスコ仕向先は前年比17か国減の31か国。物流上の問題で昨年は中米などへの輸出がストップしていたという。

ADEXピスコ委員会のジョニー・シラー会長は、新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンがピスコの生産およびマーケティングの大きな足かせになっていると説明する。

「国内のピスコ醸造所は、経済再生官製融資制度“Reactiva Perú”同様の融資アクセスプログラムによる政府の支援を必要としています。現行制度の返済猶予期間延長も大変歓迎されるでしょう」

ペルー国内には500以上のピスコ醸造所が存在し、直接・間接雇用双方を合わせ約2万人が同業界で働いている。ピスコ委員会は今年度、各醸造企業の輸出プラン構築に向け、同委員会の教育機関によるピスコ醸造専門家の育成に取り組む予定。

新たな仕向先の開拓

ピスコはブドウをベースにした上質な蒸留酒で、その品質はテキーラやウイスキーに匹敵する。ADEXピスコ委員会は、この国民的スピリッツの宣伝とマーケティングの支援を主な目的に掲げている。

欧州と米国におけるレストランやバー利用の一時的な制限緩和を受け、昨年10月(75%)と12月(14%)にはピスコの輸出が伸長。また昨年度はケニアとラトビアへの新規販路開拓に成功した。

昨年度には他にも、インドを始めとする複数の国でピスコの原産地呼称が認められた。今年はこれをきっかけに、貿易観光促進庁(Promperú)とペルー在外通商局(Ocex)の協力による新たなピスコ市場開拓のほか、全国ピスコ委員会への強力なテコ入れも期待されている。委員会ではさらに、会合を通じた協会員へのヒアリングを基に、新規仕向先の獲得に向け必要な調整を行うとしている。

ピスコサワーの起源

2004年4月22日付け生産省省令第161-2004により、毎年2月の第1土曜日は「全国ピスコサワーの日」と定められた。この国民的カクテルは1920年代、リマセントロのウニオン通りにあったバー「Morris Bar」で最初に作られたというのが定説。

(ソース: Gestión 06/02/21)

ペルーパンデミック329日目

ペルー保健省発表2月5日COVID-19関連国内統計

  • 感染者数累計 1180478人(前日比+7433)
  • 死者数累計 42121人(+188)
  • 既検査数累計 6581216件(+47433)
  • 陽性率 17.94%↓
  • 死亡率 3.568%↓
  • 入院患者数 13086人(-407)
  • 上記の内ICU患者数 2009人(-1)
  • 回復患者数 1089040人(+2397)

直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 2月5日 7433人(188)
  • 2月4日 7993人(180)
  • 2月3日 6715人(215)
  • 2月2日 8573人(184)
  • 2月1日 7048人(173) 
  • 1月31日 4477人(155)
  • 1月30日 5217人(169)
  • 直近7日間平均 6779.4人↑(180.6↑)
  • 直近7日間の陽性率 16.89%↑ ※累計比
  • 直近7日間の感染者数合計 47456人↑(前日比286↑)
  • 直近7日間の死者数合計 1264人↑(前日比17↑)

(ソース: MINSA 2月6日)

モバイルバージョンを終了