青バス路線参画大手が赤字撤退を表明

リマック区とバランコ区を結ぶいわゆる「青バス」運行の一部を請け負うSanta Cruz社が、事業主体のリマ市に対し同路線からの撤退を表明した。

Santa Cruz社は、Corredor Azul (青ルートバス)の運営に係る契約を直接リマ市と締結しているTGAコンソーシアム(共同企業体)の構成企業。タクナ-ガルシラソ-アレキパ路線上における全110台のバスのうち56台を所有する。

2月9日、同社はリマ市の都市交通管理部門(GTU)に書面で撤退を表明、市側からは30日以内に回答するとのみ伝えられたという。

リマ前市長が推進していた首都圏交通網再編事業のひとつである「青バス」プロジェクトへの参入にあたり、Santa Cruz社は1400万ソレス(約5億3200万円)以上を投じて市規格のバスを購入。しかし採算が合わず、昨年7月の運行開始以来の累積赤字はおよそ300万ソレスに上るという。

もともと同社はリマ北部のカラバイージョ区と南部のVMT区を結ぶルートで公共バスを運行していたが、青バスの導入による交通再編で営業距離が従来の40%に減少。青バス事業への参画による赤字を取り戻すため、旧路線における営業権の復活を模索している。

同社の撤退表明に対し、リマ市は「交通網再編計画をなし崩しにしようとする動きで、自社の旧ルート営業権復活のためにこの問題を利用しようとしている」と説明する。現路線から同社が撤退すれば、車両数の減少により一日あたり約19万6千人の乗客に影響が及ぶと予測される。

(ソース: エル・コメルシオ)