インカ帝国を滅ぼしたスペイン人フランシスコ・ピサロによって、リマがペルーの首都と定められたのが1535年1月18日。今年はその建都480周年にあたる。(リマ建都についての昔の記事はこちら)
建都と聞くとなんとなく喜ばしいように思うが、実際には過去の偉大な文化が消滅した日、白人層による先住民の弾圧と一方的な搾取が始まった忌むべき日だ。スペイン人がもたらした格差と貧富の差は、未だこの国を縛り続けている。
しかしアンデスの人々が諦めを知っているのか、大らかで適当なラテンの血が優勢になったのか、そうした暗い過去にスポットが当てられること当てることはあまりない。リマ市庁舎の屋根にはペルー国旗とリマ市旗、そして虹色のタワンティンスーヨ(インカ)の旗がなびいていたが、現代のリマっ子たちはたぶん「きれいな旗だね」程度にしか思っていないだろう。
昨日のニュースによると、リマ43区の人口は975万2000人になったそうだ。私が来た頃は800万人を割っていた記憶があるから、その増加スピードは半端ない。この分だと、メガシティと呼ばれる日もそう遠くはないが、その前に道路網の拡充や上下水道の敷設、通信インフラの充実など課題は多く、はてさて大丈夫だろうかと一人考えてしまう。
ま、外国人がなんだかんだ言うことではないか。リマの人が楽しめばそれで十分。そんなこんなのリマ建都480周年記念でした。