森のメッセージと審美眼

友達とFeria Arte Nativaに行ってきた。ペルー文化省主催、アマゾン地方各地の民芸品や工芸品を揃えた市だ。こういうフェリアはどうしてもシピボの民芸品ばかりになりがちだが、木彫りやら籠などそのほかの商品もあり、思った以上に楽しめた。

そんな中で目に留まったのが上記の絵。ヘタウマ系だが、妙に惹かれる。描き手の力強いメッセージが伝わってくる。文書化できないメッセージ。でも、身体の奥が勝手に反応するような、そんなメッセージ。

もう一方の壁に目をやると、同じテーマを刺繍で描いたものがあった。左上の人型の赤い虫に目が釘づけになる。第一印象は「これ、ゴキブリ?」

そこへやってきた若いカップルがこの赤い虫の絵を指さし、「それを見せて!」と。この絵に一目ぼれしたらしい。数ある絵の中からまずあの絵を選ぶとは、なんと通な・・・。思わず唸ってしまう。

「なんて素晴らしいの!」と絶賛の彼女。よほど気に入ったらしく、すぐ値段交渉に入っていた。絵の下には「El dueño del huairuro(ワイルーロの主)」というタイトルが。すみません、ゴキブリではなく、幸福を呼ぶというアマゾンの木の実、ワイルーロの精霊でした。私の審美眼なんて所詮こんなもんです。

販売していた女性に聞いたら、この作品を書いているのは彼女のhermana(姉妹)とのこと。彼女の絵とその意味について紹介している書籍を見せてもらった。アマゾンの自然が発するメッセージを擬人化して描いているようだ。ちなみに上の赤い魔女のようなのは、「色づいたパパイヤの主」、隣は「ハチドリの主」、右端のは「サプチョ・バナナ(platano sapucho)の主」らしい。

この日の収穫は、オレンジの皮を乾燥して着色したというアクセサリー。キッチュでカラフルで可愛い!夏によさそう~!でも「乾いたところに保管してね」というのが少々気になる。色が落ちるのか?それともカビるのか?

自宅でよく見たら、左右のピアスが不揃いだ。手作りなので仕方がないが、糸の色が違うのはちょっとね。明日もう一度行って、交換してもらおう。あの絵ももう一度見てみたいし。

このフェリアは今週19日まで開催です。
皆様、是非お立ち寄りを。

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