それが「Palo borracho(パロ・ボラチョ/酔っぱらいの木)」、日本名「トックリキワタ」。季節感の薄いリマにあって、夏から秋への移ろいを教えてくれる数少ない花です。ただ桜と違って、咲き始める時期や期間に個体差があります。その辺りのラテン的な適当さが結構好き。
我が家からスーパーへの道を少し遠回りした先にある個体などは、まさに今が盛りです。
遠すぎてデジカメじゃうまく撮れないけれど、せっかくなのでチャレンジ。
目で追っていた時は二羽の動きがよく見えたのに、あとから写真を見ても小さすぎてどこにいるやら全然分からず(苦笑)。ウォーリーを探すより大変でしたが、季節ものということでその証拠画像をご堪能ください。
まさに食べ放題♪
夏の太陽をたっぷりと吸収した花の色は濃く力強いのに、青々とした芝に散るそれはなぜかとても淡く見えます。こうして見ている間にもはらはらと花びらが舞い落ちてきて、ラテンらしからぬ情緒的な風情を醸し出していました。
トックリキワタを見てそんなことを思うのは、やはり私が日本人だからなんでしょうね。もう長いこと満開のソメイヨシノを見ていませんが、瞼の裏に浮かぶその風景は、地球の裏にいても変わることはありません。
リマはもうすぐ真っ白な海霧に覆われ、辺り一面象牙色に染まります。スルコ区はまだ晴れの日も多いけれど、海沿いのエリアはもうそろそろ上着なしには過ごせないかも。
まだ夏の余韻を楽しんでいたい私は、もうしばらくの間少し回り道をして買い物に行こうと思います。