ペルー初 リャマがアルパカを代理出産

アルパカの飼育で有名なプーノ州カラバヤ郡でこの1月、リャマの体内で育てられたペルーで最初のアルパカが誕生した。これは体毛の品質を良くする目的でアルパカの受精卵をリャマの体内に移し出産させたもの。

バイオ技術を用いた受精卵の移植は、2013年の2月に行われた。遺伝的改良が施された一頭のアルパカから受精8日後の受精卵が取り出され、予め疑似妊娠状態に調整されたリャマの体内へと移された。

アルパカやリャマは妊娠期間が長く、通常1年に1頭しか子供を産まない。このアルパカは3個の受精卵を有しており、残る2個のうち1個は別のアルパカの体内に移され、1個は母アルパカの体内に残された。

リャマはアルパカより寒さに強く、繁殖力旺盛で乳量も多い。また、リャマの体内はアルパカよりも大きいため、胎児が良く育つ。同プロジェクトの責任者である獣医のリト・ワイタ氏によると、この「代理母」技術はすでにアルゼンチンでも応用されたという。

プロジェクト実施主体のカラバヤ郡自治体首長ロナルド・グティエレス氏は、品種改良を行いアルパカ製品の利益向上につなげたいとしている。プーノ州にはおよそ250万頭のアルパカがいるが、品質規準を満たしているものはわずか8%に過ぎない。

(ソース: LaRepublica.pe)