犯罪や渋滞はイヤ、でもやっぱりリマが好き

警察官リマ市民の多くは外出時に不安を感じている。常に自分が強盗や窃盗、誘拐や不良たちの犯罪による被害者となり得るからだ。

リマのNGO団体「Lima Cómo Vamos」がリマ市民1920人に対して実施した最新のアンケート「実感・暮らしの質と安全2012」によると、犯罪や身の回りの安全が未だリマの主要な問題であることが浮き彫りになった。また、公共交通機関の無秩序な現状が首都リマ発展における二番目の阻害要因である、と49.7%が回答している。

安全に関するリマ市民の悩みの種は、街頭でのひったくりが40.9%と一位。二位が麻薬の蔓延や流通(39.3%)、ギャングの台頭(18.1%)、空き巣狙い(11.7%)と続く。ではこの問題に誰が立ち向かうべきか、という問いに対しては、ペルー政府もしくは内務省だという回答が39.3%、続いて国家警察(28.7%)、リマ市の各区長(20%)、リマ市役所(9.1%)。

また、「隣人をあまり、もしくは全く信用していない」という回答が32.5%、「半分程度は信用できる」が42.7%で、自らの隣人が概ね信用できるというリマっ子はわずか23.9%であった。

その他、リマ市民の日常交通手段に関しては、コンビ(40%)、乗り合いバス(22%)、徒歩(9.2%)、自家用車(8.8%)、メトロポリターノ(5.7%)、電車(1%)。身の回りの環境問題では、一位が車の渋滞(60.2%)、続いてゴミ収集システムの不備(30.2%)、緑地不足(28.5%)、大気汚染(21.8%)であった。

このような不安要素にもかかわらず、アンケートでは建都478周年を迎えたこのリマでの暮らしに47.9%が満足しているという結果がでた。

一方、ペルー国家統計情報局(INEI)がリマ建都記念日に合わせ発表した統計によると、首都リマ43区の現在の人口は計850万842人。今年6月末には861万7314人に達する見込みで、これは全国人口の28.3%に相当する。このうち女性は443万2892人で、男性は418万4422人。

地区別では、サンフアンデルリガンチョ区の人口が104万7725人と最も多く、続いてサンマルティンデポーレス区が67万3149人、アテ区59万2345人、コマス区52万403人、ビジャエルサルバドル区44万5189人、ビジャマリアデトリウンフォ区43万3861人、サンフアンデミラフローレス区39万7113人、ロスオリーボス区36万532人、スルコ区33万2725人、プエンテピエドラ区32万837人。

人口の少ない地区ではサンタマリアデルマール区が1338人と最少で、次がプンタエルモサ区の7155人、プンタネグラ区7215人、サンバルトロ区7233人、プクサーナ区1万5240人、サンタ・ロサ区1万6447人、バランコ区3万1298人、アンコン区4万951人、シエネギージャ区4万1060人、チャクラカヨ区4万3271人。

年齢別では、15才から29才にかけての若年層が235万7534人(27.4%)と最多で、0才から14才の幼年層が212万2223人(24.6%)、30才から44才の青年層が193万8927人(22.5%)、45才から59才の壮年層が130万9819人(15.2%)、60才以上の老年層が88万8811人(10.3%)。

人口密度が最も高い区はスルキージョ区(1平方キロ当たりの人口2万6593.1人)で、ブレーニャ区(2万4314.0人)、サンタアニータ区(2万438.4人)、ロスオリーボス区(1万9755.2人)、サンマルティンデポーレス区(1万8237.6人)の各区がこれに続く。

逆に1平方キロ当たりの人口密度が少ない区は、プンタネグラ区(55.3人)、プンタエルモサ区(59.9人)、サンタマリアデルマール区(136.4人)、アンコン区(137.1人)、サンバルトロ区(160.7人)の順となる。

(ソース: Peru21 / INEI)