週末+お天気+急ぎの仕事なし!という素晴らしい土曜日。買い物がてら、近所をぷらぷらと散歩することにした。
お隣のスルキージョ区へ。治安の悪さで有名な区だけど、場所によってはごくごく普通の、昔ながらの落ち着いた住宅街もあったりする。こじゃれたレストランや雰囲気のある家具屋なんかも発見。知らない街を歩くのはやっぱり楽しい。
しかも、なんだか黒く焦げてるようにも見える。事故でも起こしてエンジンが燃えた・・・のか?
そんな「廃車」としか見えない車に、一人のおじさんが丁寧に紙やすりをかけていた。「シャッシャッシャ」少し離れたところからもその音が聞こえてきた。
一度は通り過ぎたもののどうしても気になってしまい、思わず引き返してしまった私。だってそれほどまでにボロボロだったんだもん!いくらなんでも「これだったら新しいのを買ったほうがいいんじゃない?」と思った訳です。
ということで、「なんでこんなに古い車を修理してるの?」と直球で質問してみた。(← まったくもって随分と失礼な質問だが、ペルーなら許されるのだ。わっはっは)するとおじさんはニコニコしながらこう言った。
「これはねぇ、65年製のワーゲンなんだ。ワーゲンはメキシコやブラジルでも生産されていたけど、これはドイツ製のオリジナルなんだよ。だから修理してるんだ」
65年製!わ~お、私より年上じゃない!オリジナルなの?じゃあレア・アイテムだね!そういうのを修理しながら大切に乗るのっていいなぁ!
私が楽しんでいると、家の中からおじいさんが出てきた。「こっちにいらっしゃい。車庫にも古い車があるよ」と。
自動車のことはとんと分からんけど、マニアにとってはかなりのお宝なんだろうな。(これでも一応もと自動車部ですが)
でも、「こんな大きな車、道が狭いと大変だね」と言ったら、おじいさんは苦笑いしてた。はは、やっぱり苦労しているらしい。
(私) 「日本もねー、古いものを修理して使い続ける文化があるんだよ」
(じ) 「古いものには価値があるのさ」
奇妙なことをいうチニータが気になったのか、近所のおじさんたちまで出てきてしまった。「セニョリータが写真を撮りたいんだと。ほらお前、モデルにならんか!」とさっき修理していたおじさんをけしかけたりしてくれた。草の根日秘文化交流・スルキージョ編を終え、お礼を言ってお別れした。
いやー、楽しいねぇ、こういうの♪でも・・・ 「オリジナル」ってどういう意味だろう?ペルーにはオリジナルじゃないワーゲンもあるのかな。あと、あれで車検は通るのだろうか?
もし通ったらペルーの車検制度は信用ならんな。修理はいいけど、すぐ壊れそうだから公道を走るのはやめてよね。もし走るなら、SOAT(自動車強制保険)にだけは加入して!(“強制保険”なのに加入しない人が多すぎ!)
色んな事が矛盾だらけだが、面白かったのでよしとしよう。ちなみにあのボロボロ・ワーゲン、2週間くらいで修理できちゃうそうだ。ホント???
どんなふうに蘇るのか、ちょっと見に行きたい気もしている。
いいね~。気さくな道ばた会話が弾むと、散歩も楽しいよね~。ペルーのクラシックカー熱もすごいよね。びっくりするようなお値打ちモノがたくさん隠れているかも…。南米で量産されたフォルクスワーゲンの車に対して、ドイツ製は貴重なオリジナルってことなんだろうな~。
なかなか素敵な日常のひとコマやないですか。
しかし…ここまでボロボロなクルマがはたしてよみがえるのか、
あるいはよみがえっても公道は走ってくれるなよ~
と、この姿を知ってると思っちゃいますね。
ところでペルーには車検制度って、あるの?
そういや、君たちカップルもこういうの好きだったねぇ♪最近は随分見かけなくなってきたよ。特にカブトムシは絶滅危惧種となりました(巨大クラシックカーはまだ見る)。そうそう「オリジナル」について、だんなにも同じこと言われた。あと「カブトムシのエンジンは後ろだから、事故でボンネットのエンジンが・・・は間違い!」とも(汗) こういうのがまったく分からないダメダメ元自動車部ですわ(苦笑)
車検制度あるよ!2~3年前にできた。でも機能してるんだかどうだかって思うこともある。どう考えても「お前は無理やろ!」と思うボロ車もたまに走ってるからねぇ・・・。ここの人は相当古くても修理して使うけど、ここまでポンコツというか廃車寸前というか廃車より廃車らしい車を修理しようという根性が気に入りました。素晴らしい~!