リマ建都477周年記念日とシカン遺跡

今日1月18日は、リマの477回目の建都記念日です。

インカ帝国を滅ぼしたスペイン人侵略者、フランシスコ・ピサロが都市建設の中心となるカテドラルの礎石を置いたその日から、ペルーは苦難の道を歩みました。でも2012年の今、人々はペルー人であることに誇りを感じ、リマの美しさを称え、祖国の味を自慢し、歌い、踊ります。

昨夜は夜7時過ぎからセントロでセレナータ(夜のイベント・音楽祭)が行われ、多くのミュージシャンがリマの美しさを高らかに歌いあげました。「Esta es mi tierra asi es mi Perú ! /それが私の祖国、私の国ペルー!」ペルー人の国を想うそのパワーに、今もなお圧倒され続けています。

★★★★★★★★★

昨年8月に友達と訪れたペルー北部の街フェレニャフェで、発掘途中の現場を見学させてもらった。物凄い数の人骨や動物の骨に驚き、「いったいこれは何だろう」と素人ながらわくわくしたものだ。

そして去年の12月29日、ナショナル・ジオグラフィック(web)に「シカン遺跡で集団生贄の証拠を発見」という記事が掲載された。「シカン遺跡は聖地であり、先祖を崇める最も神聖な宗教儀式だけが行われていた。集団生贄の跡と解釈するのが妥当だろう」というのだ。

すごい!もしかしてここって、私たちが見学させてもらったところ?発掘現場であるポマの森は広大だ。他に同時進行で調査している場所があってもおかしくはない。ずっと気になっていたのだけど、確証が掴めずにいた。そしたら先日、年始の挨拶メールをやり取りしていた若き考古学者・松本剛くんが「そうですよ。皆さんをご案内したあの発掘現場ですよ」と教えてくれたのだ。

なんて偶然、なんてラッキー!あの現場で発掘された遺物はいくつか撮影させてもらっているし、これはまた何かの記事でご紹介せねばね。現代の活力あるペルーも好きだけど、こういう考古学の世界ってやっぱり魅力的。こんなに興味が尽きない国も珍しいかも?今、ここにいられる幸せに、感謝の気持ちいっぱいです。

“リマ建都477周年記念日とシカン遺跡” への8件の返信

  1. 世界のナットジオさんよりこちらのブログのスクープの方が早かったわけですね。
    よく現場で撮影させてくれましたねー。
    ところで、「Ferreñafe その5 発掘現場拝見」にある写真の陶器の頭部、
    ピューマなのでしょうかクマなのでしょうか、それとも?

  2. 歴史のロマンなんつう甘っちょろいことばじゃ言い表せない生々しさ!埴輪や兵馬俑につながる「供犠」の現場に踏み込んだ、といいますか。
    ついつい手を合わせて供養したくなっちゃうワタシはやっぱ日本人かしらね?!

  3. 偶然とはいえ、本当にラッキーでしたね。あの時点で相当数の人骨が見えていましたから、何やらいわくつきっぽい発掘現場ではありましたが。あの動物は何なんでしょうね。ネコ科動物を模ったもの、であればアンデス文明全体を通してありえるものではありますが、なんというかあまりにも可愛らしくて(笑) あれもきっとそのうち解明されるんでしょうね。またノルテに行きたいです。

  4. いやいや、私も思わず「すみません」って気持ちになっちゃいましたよ(苦笑) 当時の人たちの死生観はと今とは違いすぎて、もし聞いたとしても理解不能だろうと思います。せめて自ら志願して生贄になった人たち・・・と思いたいですねぇ。

  5. ラッキーという言葉で表現するには、恐れ多いような!
    きっと、keikoさんの持ってる何かが引き寄せたのだと思いたいですね。

  6. へへ、ありがとうございます。でもまあ友達もいたし、彼女のパワーかも?しかし驚きですよね。自分が見た発掘現場がそんなに重大はものだったなんて。今年もまたノルテに行きたいです!

  7. いつか読ませていただいた記事ですね。
    スクープでしたね。
    集団生贄とは・・・怖いですね。^^

  8. はい、以前ご紹介した発掘現場だったので、私もびっくり。ちょっと感動です。死に対する考えの違い、なのでしょうけど、本当に色んな文化がありますよね~

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